...浪の音もかすかにしか聞えなかった...
芥川龍之介 「海のほとり」
...瀧浪の子孫の家は私の家から一二町南にあります...
江南文三 「佐渡が島から」
...「浪子さん」千々岩は懲りずまにあちこち逸(そ)らす浪子の目を追いつつ「浪子さん...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そして精力を浪費してしまったんですね...
豊島与志雄 「女と帽子」
...その浪人の拙者に...
直木三十五 「南国太平記」
...活弁既に警察の試験を受く芸者俳優落語家講談師浪花節語も宜しく試験すべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...この窓の下に紫の浪と連なっていた坂本町...
永井隆 「長崎の鐘」
...八月末の暴風雨の折には殆んど海嘯のやうに波浪が押し寄せたのでこの沿岸の人家も非常な損害を受けたのであつたが彼の家などもその時既に危かつたとのことである...
長塚節 「土浦の川口」
...それは浪(なみ)のために海水の一部がちぎれて極微な粒子となって空中に四散して上昇して行ったものなのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...すなわちおれが彼の地位にいたらこんな失体は演じまいと云う己を高く見積る浪漫的な考がどこかに潜(ひそ)んでいるのであります...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...誰が見たってこの二人だ」「それじゃ泥棒らしいのは?」「浪人者の森右門と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――私とはもう三月も前から――」浪人しても武家の娘と威張ったお喜美が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ベンチの浮浪人達は...
林芙美子 「新版 放浪記」
...妙子は毎日元氣よく夕方から崩浪亭へ通つて來た...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...『赤穂浪士』三巻を完成し...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...熱海宝塚劇場へ浪花節映画の「闘ふ男」と前進座の「大日向村」を見た...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...全藩士がうけた大きな驚愕(きょうがく)の浪のなかに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――お役には立つまいと存じまするが、浪人こそいたせ、旧家の御恩は、夢寐(むび)にも忘れては居りませぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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