...しかも独断的でありまたは浅薄なるものはほとんどすべての場合に...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...相思の情を遂げたとか恋の満足を得たとかいう意味の恋はそもそも恋の浅薄なるものである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...無情なる浅薄なる神学者よ!◯十人の子を悉(ことごと)く失い身はこの上なき困苦の中にある友に向って...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...浅薄な「教科書学問」の横行のために蹂躙(じゅうりん)され忘却されてしまった...
寺田寅彦 「天災と国防」
...東京附近の浅薄な冬の真似では到底分からぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...恐らく唯物論は最も浅薄な卑俗な素朴な思想であるかのように取り扱われるだろう...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...生存を萎微(いび)させるようなものはなんでも取上げる浅薄な悲観思想...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかしそれが一般にかなり浅薄な意味で流布されている点については...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...浅薄な科学論即ち機械論に陥るおそれがある...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...今日の浅薄な人情をよく承知しながら...
蜷川新 「天皇」
...子規(しき)一派の解した如き浅薄な写生主義者ではないけれども...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その人の考えは浅薄な想像の説であるように私には感ぜられる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ショウは利口なようで浅薄な爺さんね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう浅薄な人ではなかったはずだ...
室生犀星 「津の国人」
...しかもそういう言葉や表現をたのしんでいるとしかみえないほど浅薄なものが多い...
山本周五郎 「新潮記」
...常に笑うべき浅薄なる手段なるに照しても...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...呂布の如き粗暴で浅薄な人間を主君に持ったため...
吉川英治 「三国志」
...にもかかわらずそこに浅薄な写実やあらわな不自然が認められると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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