...この主客二人の思を浄め...
薄田泣菫 「独楽園」
...十月の深夜のがらんどうなアトリエの小さな隅の埃(ほこり)を払つてきれいに浄め...
高村光太郎 「智恵子抄」
...日本民族によって敬虔に受け入れられた仏教には既にそういう観念がきれいに浄められていて...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...とかく飲みすぎ食べすぎる胃腸を浄めるためにも...
種田山頭火 「其中日記」
...すっかり浄められ贖われたに違いないのだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...浅間の火口では眼下に俯瞰されるあの中に飛び込んで身を浄めたらと...
豊島与志雄 「自由人」
...地所の祓い浄めは...
豊島与志雄 「霊感」
...毎朝冷水を浴びて身を浄め...
中里介山 「大菩薩峠」
...猴曳(ひ)きが寺の鐘を聴いて如法に身を浄めに行くとて...
南方熊楠 「十二支考」
...馬より下って口手を洗い浄め...
南方熊楠 「十二支考」
...自体を浄めるために結び合う!同じお寺の二つの黄金の薔薇窓がちがった明るさの炎を交じえてたがいに貫きあうように...
「一本の花」
...あの上にやさしくはびこって美くしいあみとなってさわがしい世のどよみを清く浄めて私の妹の耳に伝えてお呉れ...
宮本百合子 「悲しめる心」
...此の際こそわれわれは、腹のドン底から自戒し自粛して、国家と自己の関係、文化芸術と自己の関係を洗い突きつめ、鍛えて浄めて、国家の子としての誠実と、文化芸術の僕としての良心に徹することに努めた上、文化芸術の事を為すには全身全心の誠を以てこれに当るに非ずんば、過去における過誤を償い得ないばかりでなく、われわれ自身をも遂に真に救い得ないではないかと僕は思うのだ...
三好十郎 「俳優への手紙」
...これまでに受けた怖(おそれ)を除けて胸を浄めて遣れ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...風は浄められたり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...汚れた処をザッと洗い浄めてから...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...香を焚(た)いて道を浄め...
吉川英治 「三国志」
...――浄めるとは、どうするか、それは」と、又四郎はふと、身を退(の)けた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索