...求道の生活を送る者にとつて最も戒むべきは洵に懶惰と利己との混入することである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...是れ洵に我日本の日本たる所以にして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...洵に適切の言葉と思ひます...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...如何にも沁々とした可笑味が自ら流れ出す洵によいものである...
辰野隆 「銷夏漫筆」
...澄太や一洵にゆつたりとした落ちつきと...
種田山頭火 「一草庵日記」
...今度は直ぐ他の銭のとれる師匠の所へ弟子入りをするといふ様な洵にどうも薄情な世渡りになつちまひました...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...それで是は洵によい者を得たと思つて...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...洵に有難い、お前さんがさうして呉れゝば実に俺はもう何よりの事である...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...他日必らず議院より出現せむ復た何んぞ大隈伯の力を借るを要せむやと彼れの自ら任ずるもの洵に斯くの如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其出処進退の巧みなるに至ては遠く彼に及ばざるもの洵に此れが為なり余は彼が未来の運命を予言し得るものに非ず何となれば政界今後の未来は容易に予言し得るものならざればなり若し万々一大隈をして失敗を再びせしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...さういふ場合の心細い感じが洵によくあらはれてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その古い日本語の音楽を今様に編曲して元に優るとも劣らないメロヂイを醸成してゐること洵にいみじき極みといふべきだらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...松山の奥に箱根の紫の山の浮べる秋の暁下足柄の海岸から即ち裏の方から松山の奥に箱根山を望見する秋の明方の心持が洵に素直になだらかに快くあらはれて居る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...カルサンといふ洵に響きのよい舶来語を使つて昔のもんぺ姿を抒してゐるのが面白い...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...洵に申し分のない歌ひ様で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...さうしてエトアルからコンコルドまで何キロかの間それが真直ぐに続く光景は洵に夢の様に美しい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...母子の情洵に濃やかで雨のやうに降りそそぐ感じがする...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...洵に壮なりといふべきである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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