...就中(なかんずく)疱瘡は津々浦々まで種痘が行われる今日では到底想像しかねるほど猛列に流行し...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...こんなに拡がって日本全国津々浦々まで行き渡ったことは...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...大磯から江の島につづく津々浦々に打寄する波頭は丁度白銀の蛇の蜿れるごとく...
近松秋江 「箱根の山々」
...まだまだ恐ろしいいろいろの怪物を毎朝毎夕製造しては都大路から津々浦々に横行させているのである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...津々浦々に海の幸(さち)をすなどる漁民や港から港を追う水夫船頭らもまた季節ことに日々の天候に対して敏感な観察者であり予報者でもある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...全国津々浦々から集めた...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...大黒尊像は日本の津々浦々にまで行きわたるような大勢力となった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...都鄙(とひ)の別なくロシアの津々浦々でやるようにいろんな塩物や或る種の刺戟性の珍味で口直しをすると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...六十余州津々浦々...
正岡容 「寄席」
...若狭(わかさ)の津々浦々を売り歩いたのである...
森鴎外 「山椒大夫」
...日本の津々浦々には...
柳宗悦 「陸中雑記」
...交通の女王たる鉄道は何(いづ)れの津々浦々にも...
山路愛山 「英雄論」
...そのほか名ある津々浦々を飲んでは酔い...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...津々浦々までペコンペコンとやっているが...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...南朝鮮の津々浦々をまわって見たまえ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...そして津々浦々の士民までみな...
吉川英治 「新書太閤記」
...この辺りの津々浦々が熊野海賊の根拠地であったためなのか...
吉川英治 「随筆 新平家」
...津々浦々の青年の血へ響いて来た時には...
吉川英治 「宮本武蔵」
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