...お前は丁度(ちやうど)五度(ごたび)鼻洟(はなみづ)を啜(すす)つたぜと...
芥川龍之介 「京都日記」
...洟(はな)をすすりながら黙って床を取っている間に...
有島武郎 「或る女」
...よく生きとったのう」幸太郎は手の甲で洟を拭いながら...
梅崎春生 「狂い凧」
...涙と洟(はな)とが一緒に出るし...
海野十三 「沈没男」
...皆さんが洟(はな)も引っかけずにいられるそこにある函や...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...利鎌もて斷つといへどももとほるや蚯蚓の如き洟垂るゝ子等みゝず/\頭もなきとをもなきと蕗の葉蔭を二わかれ行く秀眞子ひとり居の煩しきをかこつこと三とせばかりになりけるが...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...肩を落して洟(はな)をすするのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼻の頭(さき)に水洟がたまつた氣がして...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...洟が出る位で楽になりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...うんと昔のしかなかったんだってよ」洟(はな)をたらした子があとをいった...
山川方夫 「夏の葬列」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...洟汁(はな)を(か)んでやったりしているのであった...
夢野久作 「巡査辞職」
...そうして電話がかかるたんびに水洟(みずっぱな)をススリ上げススリ上げ立上っていたが...
夢野久作 「老巡査」
...楮幣で洟(はな)をかンだことが知れて引っ張られた遊女(あそびめ)だの...
吉川英治 「私本太平記」
...又八も青洟(あおばな)を垂らし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...水洟(みずばな)を垂らしたので...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あわてて眼を拭いたり洟(はな)をかんだりして起上がり...
吉川英治 「宮本武蔵」
...母は切りに水洟(みづばな)を拭いてゐる...
若山牧水 「姉妹」
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