...洟(はな)にぬれてゐる容子と云ひ...
芥川龍之介 「芋粥」
...洟(はな)もたらさぬ...
芥川龍之介 「虱」
...ブルーゲル大尉もクルーゲル中尉もハンカチで烈しく洟(はな)をかみました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ついこないだまで洟(はな)を垂らしていた坊主とはどうしても見えんて」と...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...手の甲で水洟(みずばな)をふきながら首をすっ込めて窓をしめると...
永井荷風 「雪解」
...平手(ひらて)で水っ洟(ぱな)を撫(な)で上げながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恋などとはたかのしれたものだ散る思いまことにたやすく一椀の飯に崩折れる乞食の愉楽洟水(はなみず)をすすり心を捨てきるこの飯食うさまの安らかさこれも我身なり真実の我身よ哀れすべてを忘れ切る飢えの行尾を振りて食う今日の飯なり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...青洟(あおばな)を啜(すす)り啜り...
二葉亭四迷 「平凡」
...階下でしきりに寿江の洟(はな)をすする音がいたします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...暫くしてそっと洟(はな)をかみ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...小(ち)ッこい洟(はな)タレ天狗や皮膚病天狗が...
吉川英治 「私本太平記」
...洟(はな)といえばすぐ洟紙(はながみ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...よくよく嬶(かかあ)の尻に敷かれッ放しな洟(はな)ッ垂らしの亭主だと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...釣は洟垂(はなた)れ頃から下手(へた)ずら』『ははは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...手洟(てばな)をひッかけるような顔して嘲(わら)ったが...
吉川英治 「茶漬三略」
...洟(はな)たれの子...
吉川英治 「源頼朝」
...しらくも頭で洟垂(はなた)れの畸形児(きけいじ)みたいに手脚ばかりヒョロ長かった嬰児(あかご)の時から知っている武蔵である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...洟(はな)でもちんとかむがよい」六寝ろといわれたのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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