...それから幾度も幾度も洟(はな)をかみ...
モオパッサン 秋田滋訳 「寡婦」
...水っ洟(ぱな)が顔に散った...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...洟(はな)をすすった...
海野十三 「地球発狂事件」
...わしどもにはとても見てえったってもあんなお美しい方にはお眼にも掛かれなかったわけですが」と茂十さんはちょうどそこへ珍しそうに出て来た十歳くらいの色黒々として洟(はな)を垂らした汚らしい子供を眺め眺め...
橘外男 「逗子物語」
...二本三銭の梅が咲きはじめた・明日はお正月の数の子まで貰つた・ぐるりとまはつてまたひとりになる霜枯れの菊の枯れざま・霜の大地へコマぶつつける洟垂息子の独馬(マヽ)は強いな降つてきたのは煤だつた畠の葉ぼたんのよう売れてさみしくなる夕ざれは豆腐屋の笛もなつかしく十二月卅一日曇つて寒い...
種田山頭火 「行乞記」
...白痴(こけ)づらに青っ洟...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...洟(はな)を(か)むのにもおそろしく大きな音をたてる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...洟(はな)と涎(よだれ)をたらしたまま...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...杢助はずっと水洟(みずばな)に悩まされていた...
山本周五郎 「似而非物語」
...洟(はな)をすするような泣き声がもれる...
吉川英治 「江戸三国志」
...うむ」官兵衛は洟(はな)みずを啜(すす)った...
吉川英治 「黒田如水」
...水洟をふきたい意識があるが手はうごかない...
吉川英治 「黒田如水」
...小(ち)ッこい洟(はな)タレ天狗や皮膚病天狗が...
吉川英治 「私本太平記」
...一番チビの洟(はな)たれ...
吉川英治 「新書太閤記」
...三の洟垂(はなた)らしだったが...
吉川英治 「平の将門」
...手洟(てばな)をひッかけるような顔して嘲(わら)ったが...
吉川英治 「茶漬三略」
...水洟(みずばな)が出る...
吉川英治 「源頼朝」
...水ッ洟(ぱな)をすすりながら独り力み泣きに鼻づらを赤くして泣いた事もあった――などというはなしは...
吉川英治 「源頼朝」
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