...黙っていると何回でも、返事をきくまでは繰返して書いてくるので、儀作の方で参ってしまい、前後の考えもなく、洗いざらい、そのやりくり算段を報告した...
犬田卯 「荒蕪地」
...君の過去の秘密を洗いざらい曝露(ばくろ)してやる...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...「君のことは洗いざらい分ってござるんだ...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...いいの、もう拝見してしまったから、と私が落ちついて言うと、芹川さんは急に嬉しそうに、にこにこ笑い出して、わかったの? 油断ならないわね、ほんとう? 見て、すぐわかったの? もうね、女学校時代からなのよ、ご存じだったのね、などとひとりで口早に言い始めて、私が何も知ってやしないのに、洗いざらい、みんな話して下さいました...
太宰治 「誰も知らぬ」
...とうとう父に洗いざらい申し上げ...
太宰治 「千代女」
...訊きもせぬのに自分の妾のことを洗いざらい喋ったという意味だ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...つまり何もかも洗いざらい...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...洗いざらい縁側に並べると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今わしにほんとうのことを洗いざらい言わないなら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...洗いざらい申しあげますが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...洗いざらい、告白した...
火野葦平 「花と龍」
...おれがどんなに洗いざらいすっちまったか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...同伯爵夫人に洗いざらい話したことに気づいて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...洗いざらいかき集めた金が...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...洗いざらい言ったと思うし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...思ひ切つて洗いざらい書いてしまいました...
三好十郎 「肌の匂い」
...洗いざらい話してしまいましたわ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...素直に洗いざらい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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