...世の季(すゑ)の審判の喜怒哀樂皆洋々たる音となりつゝ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...洋々たる水は宛(さな)がら一大湖水を湛(ただよ)わし...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...洋々(やう/\)たるナイル河(かは)...
伊東忠太 「妖怪研究」
...洋々たる東京湾の中心にむかって疾駆(しっく)しています...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...洋々たる春のやうな前途を自分で祝福してゐた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...私の前途は洋々であると一般に思われていたと言っても...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...耳の届く限り洋々たる歓声(かんせい)が湧(わ)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...而して後一碧洋々たる湖沼と爲れるが如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...街は大きく起伏しながら朝日の光りの中で洋々として咲き誇っていた...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...洋々と流れていたのだ...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...また或時は春光(しゅんこう)洋々たる美麗の別天地に遊ぶの思(おもい)あらしむ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...前途に洋々たる新しい世界を見...
中里介山 「大菩薩峠」
...洋々たるアリナレの流れはさすが鴨川とは違ふ...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...河水は洋々と間断なく海の中におしこみ...
本庄陸男 「石狩川」
...高い遠いところから見ると銀波洋々であるが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...櫓の音ももウ消え消え,もウ影も形も……櫓の音も聞えない,目に入るものは利根川(とねがわ)の水がただ洋々と流れるばかり……* * *娘は江戸へ帰ッてから...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...洋々と中天にのぼる旭光を満顔にうけて独り甚だ心は楽しむかのように見えただけである...
吉川英治 「三国志」
...そこに洋々たる楽しさが前途に眺められた...
吉川英治 「新書太閤記」
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