...過ぎ去つた心の海の洋々たる響きを今一度取り返して見たいのである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...われわれの洋々たる前途について...
海野十三 「もくねじ」
...洋々たる前途の希望の光りに輝いていた居士は...
高浜虚子 「子規居士と余」
...実に洋々たるものですね...
太宰治 「渡り鳥」
...雲を浮べ日を溶して洋々としてゐるのをBは眼にした...
田山録弥 「アンナ、パブロオナ」
...あるは洋々の波浪の中に行けといへ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...耳の届く限り洋々たる歓声(かんせい)が湧(わ)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...洋々たる流れによって永遠の目的のほうへ運ばれてゆく逆巻きや渦(うず)巻きのように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...洋々たる前途を有するまだ若々しい力にとっては...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...夏の大空に輝く強い日光、奇怪なる雲の峯、洋々たる波浪、悲壮なる帆影(はんえい)、凡(すべ)て自由にして広大なる此等の海洋的風景は、如何に自分の心を快活にしてくれたであらう...
永井荷風 「海洋の旅」
...前途の洋々たる海面を油断なく見渡しながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...洋々とした気持になった...
火野葦平 「糞尿譚」
...前途洋々のようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...高い遠いところから見ると銀波洋々であるが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...洋々たる「オルガン」の音...
山路愛山 「英雄論」
...濃霧の中からQ川の洋々たる河口へ向つて拡がり出した...
横光利一 「静かなる羅列」
...九州へいこうか?なにしろ――前途(ぜんと)は洋々(ようよう)たるものだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...洋々(ようよう)としたひろい光明(こうみょう)が待っているかと感ぜられる...
吉川英治 「神州天馬侠」
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