...洋々として大地を洗い...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...洋々(やう/\)たるナイル河(かは)...
伊東忠太 「妖怪研究」
...十六歳の私の胸は洋々と開けるはずの...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...洋々たる前途を望みながら惜しくも彼は逝ってしまいました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...ゼンマイの綿帽子がもうとれてキセキレイが井戸に来る山の小屋でことしの夏がこれから始まる洋々とした季節の朝のここに居たら...
高村光太郎 「智恵子抄」
...あるは洋々の波浪の中に行けといへ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...耳の届く限り洋々たる歓声(かんせい)が湧(わ)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...洋々として泳いで行く金魚の影を見送って...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...而して後一碧洋々たる湖沼と爲れるが如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...夜半の洋々たるS河のながめは思ったよりよかった...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...一時に洋々として堤を切った為...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...洋々たるアリナレの流れはさすが鴨川とは違ふ...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...洋々たるドニェープルの河面に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...洋々たる希望が胸に充ち溢れて思はず一勢に歓呼の声を挙げる! 勿論若いロバートも夢中で両手を拡げて叫んだ...
牧野信一 「駆ける朝」
...より未熟ではあるが前途の洋々とした作家というものの層は...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...櫓の音ももウ消え消え,もウ影も形も……櫓の音も聞えない,目に入るものは利根川(とねがわ)の水がただ洋々と流れるばかり……* * *娘は江戸へ帰ッてから...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...見ようによっては行く先は洋々としている...
柳宗悦 「雲石紀行」
...濃霧の中からQ川の洋々たる河口へ向つて拡がり出した...
横光利一 「静かなる羅列」
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