...泰然として自縊して死せり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...あの堤防上に亂鬪が起つたとして自分は果して泰然とこれを乘切ることが出來たであらうか? 苟も十字架を負うて社會運動に身を投じたと稱するものが...
石川三四郎 「浪」
...泰然と落着払って...
泉鏡花 「婦系図」
...五十四万石の大守細川侯ばかりは泰然としてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...潮流は、四方から、急流をなして、あの大渦巻に、吸寄せられているさまは、見事なものですな……」人々の驚愕(きょうがく)、悲鳴をよそに、二人の科学者は、泰然として、世にも不思議な海洋中の大渦巻に見惚(みと)れている...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...もっと泰然とするか...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...泰然として待っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の位置で泰然と事務を執りつつ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その包囲のうちに泰然と身を任した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今日泰然として銀座街頭のカッフェーに飲んでいても...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...門の左右には周囲二尺ほどな赤松が泰然として控えている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...馬場要は一人泰然として杯を擧げて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ママが居間の長椅子で泰然とご読書をしていられた...
久生十蘭 「だいこん」
...あとには泰然と眠るタヌと自分のただ二人...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...御主人泰然として膝も崩さず...
山本笑月 「明治世相百話」
...何も察せぬ信者のその泰然とした馬鹿顔を見ると...
横光利一 「馬車」
...泰然と己れの姿を見せつけた...
吉川英治 「剣難女難」
...わが親友は泰然として坐り込んでゐたのである...
若山牧水 「木枯紀行」
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