...泥塗れのビショ濡れになってる夜具包や...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...新流行のオリーブの中折の半分鍔を焼かれた上に泥塗れになってるのが転がっていた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...其外にも如何なる貴女紳士の春の粧いを凝らすの料ともなるべき粧飾品や化粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...タイトル・ページが泥塗れになったシーボルトが無残に黒い灰の上に横たわっていた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...靴も泥塗れになり...
田中英光 「箱根の山」
...彼女は夫達が泥塗(どろまみ)れになって帰宅することを予想しつつ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...笠をかぶつて雨具をしてゐる牛飼の男子もすべて深い泥塗にまみれて...
田山花袋 「道綱の母」
...軒下には缶詰の殻やら横緒の切れた泥塗(どろまみ)れの女下駄などがころがっている...
寺田寅彦 「イタリア人」
...これらの泥塗事件も唯物論的に見ると...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...しかるにネロは巨大なる泥塗り人であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...男の顔に泥塗るやうな事さへせぬかぎり大抵のことは大目に見てやるがよし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...和レ泥塗二右手背一祀とあり...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...それこそ滑稽(こつけい)で觀物(みもの)でした――鳥(とり)の諸羽(もろは)は泥塗(どろまみ)れに...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...T「黙って居りゃいい気になってよくも俺達の面に泥塗って呉れた」逃げんとする仲蔵の襟がみとって引き戻す...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...泥塗(どろま)みれになった両掌(りょうて)を...
夢野久作 「白菊」
...泥塗(どろま)みれになって終(しま)わねばならぬ時機が来たのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...汝の悪剣のために泥塗られた福知山方の汚名...
吉川英治 「剣難女難」
...「ひとたび泥塗られた武門の恥は拭(ぬぐ)い難(がた)しというのに...
吉川英治 「新書太閤記」
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