...泣くことなら、あす、きみのでていったあとで、存分(ぞんぶん)に泣けるからな...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...泣く児に添乳(そへぢ)する妻のひと間の隅のあちら向き...
石川啄木 「詩」
...おじいさんとこへいくんだ」お政はわが子の泣くのも知らぬさまに...
伊藤左千夫 「告げ人」
...わが子を見守って泣くよりほかに術(すべ)はない...
伊藤左千夫 「奈々子」
...その川が廣がつた樺太一等の好風景なるライチシカ湖(アイノが死んで泣くと稱した水海だ)を遠く海上から樺太廳の巡邏船に乘つてながめたことを思ひ出す...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それとも口惜しいと云つて泣くかの二途に思ひ迷つてゐるやうに見えた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...無実の罪に泣く地頭代をはじめその親類縁者一同の身の上...
太宰治 「右大臣実朝」
...泣くような笑うような笛の音に似た不思議な声を挙げてお客を迎え...
太宰治 「饗応夫人」
...明日の朝にしてくれと泣くように申しますもので……」ようやく私の顔も真剣になってきたのを見ると...
橘外男 「逗子物語」
...「こぼれた牛乳を泣くなかれ...
谷譲次 「踊る地平線」
...まちかたの者はいまにもあけちが攻めて来ると申して泣くやらわめくやらのうろたえ方でござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
......
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...そりいなみいたも泣く子や...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...お蔦はたゞさめ/″\と泣くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」百姓 「それがわかれば泣くことなんぞない...
村山籌子 「〈ピツコロさん〉」
...病気で泣くんじゃないって――そして此麼(こんな)に神経の立っている子は珍らしいって言いましたよ...
室生犀星 「童子」
...火の子に泣く幼い者の声...
吉川英治 「江戸三国志」
...良人をなくし、子を死なせた、家中の者の遺族のうちでは、声をあげて、泣くのもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
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