...例の草色の粘液がじくじくと泡をふいていた...
海野十三 「地球を狙う者」
...そして処々に出来たひびのような氷の筋や無数の小さい泡粒や...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...眞直にぢつと突出してゐるコップに八分目位つがれて泡がコップ一杯に湧いたのを水月は靜かに膳の上に置く...
高濱虚子 「俳諧師」
...顏を洗ふときに兩手へ石鹸をつけて泡をこしらへてゐると...
太宰治 「陰火」
...雨水も泡立っている...
外村繁 「澪標」
...掘割の底から何かの泡がたつ筈である...
豊島与志雄 「幻覚記」
...忙しく泡を飛ばして其無数の口が囁く...
長塚節 「太十と其犬」
...蘆かびにせくや水泡の...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...そして小さな細かい氣泡が...
萩原朔太郎 「宿命」
...その躍起の努力も水泡に帰した...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...石鹸泡(せっけんあわ)を一面に塗って...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...何の料理に使うのでもそういう上等のクリームでなければ泡も立ちませんし...
村井弦斎 「食道楽」
...外の玉子廻しでカステラの原料を泡立てる時には三十分も過ぎると泡が段々重くなるに従って手が痛くなりますが...
村井弦斎 「食道楽」
...正忠は必ずコップに一杯泡盛をついでくれた...
山之口貘 「酒友列伝」
...患者達の泡のような身体にとり包まれて...
横光利一 「馬車」
...毛利勢はまず一泡吹いたが...
吉川英治 「黒田如水」
...明智の存在が泡沫(ほうまつ)のごとく...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとつあのよぼよぼ爺いに一泡ふかせてやろうじゃないかと...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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