例文・使い方一覧でみる「況」の意味

...況（いわん）や針の山や血の池などは二三年其処に住み慣れさえすれば格別跋渉（ばっしょう）の苦しみを感じないようになってしまう筈（はず）である... 況や針の山や血の池などは二三年其処に住み慣れさえすれば格別跋渉の苦しみを感じないようになってしまう筈であるの読み方
芥川龍之介「侏儒の言葉」

...千変万化の状況は全く散兵戦術時代とは比較にならぬ結果... 千変万化の状況は全く散兵戦術時代とは比較にならぬ結果の読み方
石原莞爾「戦争史大観」

...東京裁判の実況放送が流れていた... 東京裁判の実況放送が流れていたの読み方
梅崎春生「黄色い日日」

...況（いわ）んや、唯今、川口町の報告によれば、敵軍は、明かに、機首を他へ向けています」「君は、今の報告を盗み見たかッ」「閣下、盗み見たとは、残念な仰（おお）せです... 況んや、唯今、川口町の報告によれば、敵軍は、明かに、機首を他へ向けています」「君は、今の報告を盗み見たかッ」「閣下、盗み見たとは、残念な仰せですの読み方
海野十三「空襲葬送曲」

...況んや東京の肉食紳士たちの偶来り巡視するも... 況んや東京の肉食紳士たちの偶来り巡視するもの読み方
大鹿卓「渡良瀬川」

...短く言うとこの病気が普通の程度以上に広がったのはコレラ排泄物が上水に入ったという状況によるものである...
ジョン・スノウ　John Snow 水上茂樹訳「コレラの伝染様式について」

...今後北氷洋の状況がますます明らかになればなるほど今後の航海はますます楽になるわけであろう...
寺田寅彦「北氷洋の氷の割れる音」

...況や書目を作つて後世に傳へてをれば... 況や書目を作つて後世に傳へてをればの読み方
内藤湖南「藏書家の話」

...それに報ずる戦地の状況が... それに報ずる戦地の状況がの読み方
内藤鳴雪「鳴雪自叙伝」

...況（ま）して夫の世話をしたり子供の面倒を見たり弟の出入に氣を配つたりする間に遣（や）る家庭的な婦人の仕業（しわざ）としては全くの重荷に相違ありません... 況して夫の世話をしたり子供の面倒を見たり弟の出入に氣を配つたりする間に遣る家庭的な婦人の仕業としては全くの重荷に相違ありませんの読み方
夏目漱石「『傳説の時代』序」

...況若靈魂之感性與物質之眞性... 況若靈魂之感性與物質之眞性の読み方
西周「靈魂一元論」

...だいたいの状況を伺いたいと思いまして……遭難前後に... だいたいの状況を伺いたいと思いまして……遭難前後にの読み方
久生十蘭「一の倉沢」

...法廷の状況、被告の顔付、新聞の号外よりはいくらか早く知ることの出来る判決の結果...
平出修「逆徒」

...夜の部も昼のうちに売切れてしまふという盛況... 夜の部も昼のうちに売切れてしまふという盛況の読み方
古川緑波「古川ロッパ昭和日記」

...「マクンタイアさんは状況をよくご存じですよ」とムーアが意味深に言った...
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「諜報部秘話」

...この状況（じょうきょう）を... この状況をの読み方
吉川英治「神州天馬侠」

...そして、使者の口をもって、「小牧の戦況も、決して御心配はない...
吉川英治「新書太閤記」

...その戦況を、郭門から眺めていた祝氏の三傑は、「もう見てなどいられるものか」まず祝龍が、先頭を切って、た、たっ！　と濠の吊り橋を馳け渡って行った...
吉川英治「新・水滸伝」