...路に沿うて、多くの場所では、美味な冷水が岩から湧(あふ)れ出し、馬や牛の慰楽のためにその水を受ける、さっぱりした、小さな石槽(いしぶね)が置いてある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...地中海の岸に沿うて...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「尼」
...鋪道に沿うて、花屋の手車が一杯に押しならんでいた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...八時出立、戻橋を渡つて、千曲川に沿うて、川辺村を歩く...
種田山頭火 「旅日記」
...一人の尼僧は聖像屏の傍に沿うて燭台(しょくだい)に灯(ひ)を入れて廻り...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...一体木津川の渓谷(けいこく)に沿うた...
近松秋江 「狂乱」
...壁に沿うて彼の姿の見られるところまでそうっと歩いて来て...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...杉(すぎ)の木の断面の半径に沿うての物理的性質の週期的曲線は必ずしも連続的平滑ではないのである...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...此れに沿うて二條のトロの鐵軌が敷いてあつて...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...河岸に沿うて二町くらい歩くと王宮橋(シュロースブリュッケ)の西詰に出る...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...其家は大正道路から唯(と)ある路地に入り、汚れた幟(のぼり)の立っている伏見稲荷の前を過ぎ、溝に沿うて、猶(なお)奥深く入り込んだ処に在るので、表通のラディオや蓄音機の響も素見客(ひやかし)の足音に消されてよくは聞えない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...両国の広小路に沿うて石を敷いた小路には小間物屋袋物屋煎餅屋など種々なる小売店の賑ふ有様...
永井荷風 「路地」
...軌道に沿うて動く電子を少しく攪亂すれば振動する...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...裏の方の笹川へ沿うたところの細い道を逃げて行く米友を...
中里介山 「大菩薩峠」
...崖に沿うた少し急な狹い道を登つた...
「修道院の秋」
...そしてその石甃の両側には、それに沿うて、かなり広い空地が、往来から茨垣(いばらがき)に仕切られながら、細長く横(よこた)わっていた...
堀辰雄 「三つの挿話」
...またこの村から石徹白川に沿うてやや下ると下穴馬(しもあなま)村大字角野(かくの)前坂と同村大字朝日前坂との二部落が...
柳田國男 「地名の研究」
...其處から路もない磯づたひを歩いて入江に沿うた一つの村に出た...
若山牧水 「樹木とその葉」
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