...読み罷めて涙襟を沾す...
會津八一 「一片の石」
...ちょいと喉(のど)を沾(うるお)すと...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...ぐっしょり沾れて別荘の処に帰って来た...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...梅咲いて人の怒の悔もあり露沾(ろせん)この作者は初めて諸君の眼に触れたことと思います...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...我が袖のみぞ早や沾(うるほ)ひける...
高山樗牛 「瀧口入道」
...覺えず法衣を沾(うるほ)し申しぬ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...猶道未沾唇」(無門関第十則 清悦孤貧頌)――来た来た...
種田山頭火 「一草庵日記」
...疎らな松林を出たりはひつたりして幾つかの漁村を過ぎてしと/\ゝ沾れて行く...
長塚節 「佐渡が島」
...さうして其(そ)の沾(ぬ)れた簀(す)の子(こ)には捲(ま)くつた筵(むしろ)が又(また)敷(し)かれた...
長塚節 「土」
...おつぎは冷(つめ)たい雨(あめ)に沾(ぬ)れてさうして少(すこ)し縮(ちゞ)れた髮(かみ)が亂(みだ)れてくつたりと頬(ほゝ)に附(つ)いて足(あし)には朽(く)ちた竹(たけ)の葉(は)がくつゝいて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
......
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...こころもち両眼を沾ませて素直に云つた...
牧野信一 「疑惑の城」
...微妙な和やかさに沾んでゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...僕に沾んで見えた...
牧野信一 「センチメンタル・ドライヴ」
...僕の胸を不断に沾すフイス(光)とフエス(愛)の爽々しい羽ばたきを感ずるからなのだ...
牧野信一 「変装綺譚」
...次に享保十九年(1734)刊行の菊岡沾涼(きくおかせんりょう)の『本朝世事談綺(ほんちょうせじだんき)』巻之二には万年草(まんねんそう)...
牧野富太郎 「植物一日一題」
... 折つて後もらふ声あり垣の梅沾徳(せんとく)といふ句は意匠卑俗にして取るに足らずといへども...
正岡子規 「俳諧大要」
...床座を沾汚(てんお)す...
南方熊楠 「十二支考」
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