...(これは油断がならないぞ)4油断のならない洞穴の大利根博士です...
海野十三 「怪塔王」
...十月十六夜金虚子大人座下○明治三十九年十一月九日(封書)昨日は御出かと思って居たら東洋城の注進で顔がはれたという訳で髪結床も油断のならないものと気がつきました...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...油断のならない眼をもって...
中里介山 「大菩薩峠」
...それからねえ、友さん、お前さんだって、男でしょう、わたしだってこれでも女の端くれなのよ、女が男に惚れておかしいということがありますか、男と女とは、許すもののように出来ているのが本当で、許されないというのは、神代からの掟(おきて)ではないのです」「ふざけるな! いいかげんにしろ!」「何がふざけるのですか、友さん、ごらんなさい、あの奥の間で、二人の仲のよいこと、あれは何ですか、一方が眼が見えようとも見えまいとも、男は男に相違ない、一方は、まだ世間知らずとは言いながら、油断のならない、小娘だって女のうちじゃありませんか、その男と女の二人がああして仲よく奥の一間にいるのを、友さんは何とも驚きもしない、咎めもしないで、おとなしく張番をしていながら、それと同じことを言い出したわたしを、畜生だの、阿魔だの、くたばれだのと悪口雑言をなさるのがわからないじゃありませんか――わたしと寝るのがいやならば、あの奥の間の二人をどうするのですか...
中里介山 「大菩薩峠」
...それだけに油断のならない相手であるとは...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥さんこの猫は油断のならない相好(そうごう)ですぜ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...僕はこの問答を未(いま)だに記憶しているんだがその時小供心に女と云うものはなるほど油断のならないものだと思ったよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...油断のならない力で...
久生十蘭 「川波」
...油断のならない雪子だな! と私は慄然とした...
牧野信一 「熱い風」
...又イギリスがしかつめらしい皮をつけ乍らなかなか油断のならない通人をもっている証拠で面白いと思うの)ミラノのスカラ座では一八四八年頃...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何でも油断のならない子だと...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...――まだ油断のならないのは相良(さがら)金吾...
吉川英治 「江戸三国志」
...何か油断のならないものを...
吉川英治 「新書太閤記」
...わざわざその脆弱(ぜいじゃく)性を甘えさすような歓待や密語をさずけた家康という者こそ――時人(じじん)はまだ東海の一若将としかこの頃では注意していなかった風だが――まことに油断のならない存在といわねばならぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...油断のならない子だね」睨むようにいったけれど...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...油断のならない埋地...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...(油断のならない人間)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
...油断のならない大物として...
吉川英治 「宮本武蔵」
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