...あちらに見(み)ゆる遠景(えんけい)が丁度(ちょうど)油壺(あぶらつぼ)の附近(ふきん)に似(に)て居(お)りますので...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...今日の買物五十銭 ハガキ切手五十銭 番茶壱円三十銭 酒二十銭 醤油弐十四銭 目刺三十銭 削節九十銭 米二十三銭 麦一円八十銭 木炭十七銭 大根おろし十四銭 カメリヤ六銭 葱壱円 米代返金二十五銭 グリコ進物三十銭 理髪四銭 湯銭十六銭 醤油壺二十八銭 いろ/\この買物を見よ!三月廿四日晴...
種田山頭火 「松山日記」
...それから例の杖に油壺をくくりつけて肩に担(かつ)いでおりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...油壺を取り上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...水のなかに紛れ込んだ一雫(ひとしずく)の油は容易に油壺(あぶらつぼ)の中へ帰る事は出来ない...
夏目漱石 「虞美人草」
...その洋燈は細長い竹の台の上に油壺(あぶらつぼ)を篏(は)め込むように拵(こしら)えたもので...
夏目漱石 「道草」
...主人が帰ってきて油壺を抛(ほう)り出すやいなや...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...近松門左衛門の「笹野権三(ささのごんざ)は油壺から出たよな男」なら...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...蔵に寄せて積みあげた油壺や油甕のあいだで蟋蟀が鳴いている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...大駈けで行ってまいります」油壺雨があがって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...――油壺の水族館へ赴くと...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...油壺の水族館の砂浜で二日酔のあたまを醒しながら海を眺めてゐると...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...寝台の下に転げ込んでゐる油壺を四つん這ひになつて辛うじて探し出した...
牧野信一 「ゾイラス」
...白地の陶製の油壺には十八世紀の古井戸の傍らで夢を語り合つてゐる Paul と Virginie の姿が色彩られてゐる派手なランプであつた...
牧野信一 「沼辺より」
...油がきれたから油壺に石油を充すとか...
牧野信一 「ランプの便り」
...油壺(あぶらつぼ)になったりして人を害するを本業としたかの観がありますが...
柳田国男 「山の人生」
...火を呼んだ油壺のように...
吉川英治 「平の将門」
...油壺(あぶらつぼ)を取りに起った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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