...勞役のたぎち沸くを...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...まるで鼎の沸くような騒ぎだった...
海野十三 「深夜の市長」
...窓硝子を撫でて沸く白い蒸気...
林不忘 「安重根」
...そして薬缶を沸くようにしておいて...
種田山頭火 「私の生活(二)」
...さながら鼎の沸くやうに白く大きく波立つてゐた...
田山録弥 「ある日」
...すさまじい激浪が鼎の沸くやうに一面に白く浪立つてゐるのが見られた...
田山録弥 「島の唄」
...芝居の場合なら観客は沸くに相違ない...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...もちろん伊太夫の家は鼎(かなえ)の沸くような騒ぎであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...風呂が沸く時分になっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがて湯が沸くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...風呂の沸くまで、顔と手足を洗い、着替えをしながら、得石はあらましの話をし、なに者がなんのためにしたことか、思い当ることはないかと訊いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...敵も味方も囂々(ごうごう)と鼎(かなえ)の沸く如く騒然としていたが...
吉川英治 「剣難女難」
...先刻から鼎(かなえ)の沸く如く揉み合い叫び合っていた弥次馬は...
吉川英治 「剣難女難」
...酔どれの歌などで沸くばかりであった...
吉川英治 「三国志」
...こんなあいだも明朝の出陣支度に沸く武者声やら物音は...
吉川英治 「私本太平記」
...朝廷の内外ともに沸くばかりな空気のところへ...
吉川英治 「私本太平記」
...どこもかしこも混乱沸くが如き騒ぎを呈しておりながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...階下(した)には、米搗臼(こめつきうす)だの、篩(ふるい)だの奥には又ぎっしり俵(たわら)が積み込んであるが、梯子を上ると、四坪ほどの床に筵(むしろ)が敷いてあって、行燈もある、火鉢もある、茶も沸く...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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