...」「め組に……」「沢山だ、沢山だ...
泉鏡花 「婦系図」
...」「沢山だわ...
伊藤野枝 「転機」
...同胞を理解すると云へばそれで沢山だ...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...「何でも書物は一生の中に一度役に立てばそれで沢山だ...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...もう沢山だ」喜平は盆の上に茶碗を返しました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...これだけ証拠を並べたら沢山だと思うが...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...退屈な日々が、本当は意味と内容の多い暮しである事実から眼を蔽つて、ああ、もう沢山だ、うんざりしたと嘯(うそぶ)いたり、何も彼もすべてを投げすてたい、それらの煩はしいものから逃げ去りたいと、念じたりしてゐる...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...沢山だよ」「沢山ならあたしの方をお向きなさいよ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...「これで沢山だ」「己もこれで沢山だ」また同じ言葉が双方の胸のうちでしばしば繰り返された...
夏目漱石 「道草」
...「よしよしもう沢山だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――主人が変ったことを言ったとか」「それだけで?」「それで沢山だ――俺は三輪の兄哥に逢って訊きたいことがある...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰もがそれはもう沢山だ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...逸作であるといふことの吹聴だけで沢山だらうと思はる...
牧野信一 「推賞寸言」
...」「もう沢山だ、照ちやんのお伴はもう懲り/\だ...
牧野信一 「妄想患者」
...それは聞かねえでも沢山だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...俺達にゃそれで沢山だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...――もう沢山だと思っても他人は揺り動かしてゆくだろう...
横光利一 「旅愁」
...それに何かちょッとしたものが出来りゃ沢山だ...
吉川英治 「江戸三国志」
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