...その壁がつまり花道なんだ』『もう沢山だ...
石川啄木 「火星の芝居」
...一番と二番とで沢山だ...
海野十三 「共軛回転弾」
...受験書なんか、一冊で沢山だ...
海野十三 「新学期行進曲」
...「あれまア、二百で沢山だよ、百文余計で御座いますよ」「一貫でも、二貫でも、江戸じゃア高いと云われないよ...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...退屈な日々が、本当は意味と内容の多い暮しである事実から眼を蔽つて、ああ、もう沢山だ、うんざりしたと嘯(うそぶ)いたり、何も彼もすべてを投げすてたい、それらの煩はしいものから逃げ去りたいと、念じたりしてゐる...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...」その言葉だけで僕はもう沢山だ...
豊島与志雄 「慾」
...御二人さんとも……」「おれはただの飯(めし)で沢山だよ」「では御一人さんだけ」「そうだ...
夏目漱石 「二百十日」
...誰もがそれはもう沢山だ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...もう沢山だ! もういいかげん...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...音立てて石の山にも降れよかし下の襟のみ濡らす雨かな陰気な五月雨などの降りつづくのをもう沢山だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...しかし指環は一つありゃ沢山だ...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...逸作であるといふことの吹聴だけで沢山だらうと思はる...
牧野信一 「推賞寸言」
...俺達にゃそれで沢山だ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...金だけ持たせてやれば沢山だ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...おれ一人に取り憑(つ)いた宿命でおまえはもう沢山だろうからいいかげんに止せ...
室生犀星 「しゃりこうべ」
...その位で沢山だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...芝居は家では沢山だ...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...反証はこれ一つで沢山だ...
夢野久作 「暗黒公使」
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