...倉地は葉子とただ二人(ふたり)の孤独に没頭する興味を新しくしたように見えた...
有島武郎 「或る女」
...他のいろんな高等な学術の研究に没頭することも出来る様になります...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...操觚(そうこ)に没頭するか読書に耽るかして殆んど机に向かったぎりで家人と世間咄一つせず...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...第一義の問題をそのままにして置いて第二義第三義の問題に没頭するとき...
種田山頭火 「最近の感想」
...肝心の学問の研究に没頭するに必要な緊張状態が弛緩(しかん)すると困るということを...
寺田寅彦 「映画と生理」
...むしろ作曲に没頭するよう勧告せられた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...また自分の悩みにかかりきりになっていてもそれにすっかり没頭するわけにはいかないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「続綴方教室」に没頭する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...古雑誌を出したりして没頭する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...――現在のそんな「苦しさ」に没頭することは...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...いとも花々しい労働に没頭することから端を発して幽遠な精神上の光りの国へ憧憬の翼を差し伸したい――そんな風な...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...それにしても小説に没頭するやうになつてから反つて「非芸術的」になつたやうな矛盾に打たれる...
牧野信一 「冬の風鈴」
...沢山勇三郎氏のごとき幾何学問題にのみ没頭する人の発現をも見られるわけである...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...自分から異常な熱心さをもって書物の研究に没頭するのであっても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らの神々しい瞑想を我々が没頭する空虚な欲望や妄想などと混同したりするようなことはいたさない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この惑星の過去と未来の記録を収めた図書館で思うがままに没頭することができた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...そうして地下の営みに没頭することを自分に誓った...
和辻哲郎 「樹の根」
...十分快く没頭することができる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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