...外国人にはほとんど没趣味なものに見える...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そしてこれらの原理をかたどらない生花は没趣味な死んだ花であると考えられた...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...イブセンの作柄は如何にも没趣味な殺風景な...
田山録弥 「文壇一夕話」
...服装上の醜い没趣味な mauvais ton(悪趣味)は赦してくれない...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...没趣味な軍人の家庭にはいたたまれなかった...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...われこれを以て野蛮なる哉(かな)や没趣味なる哉やと嘆息するも誠はわが虚弱の妬(ねた)みに過ぎず...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...没趣味なる薩長人の経営した明治の新時代に対して...
永井荷風 「霊廟」
...この刺激を取り去ると索然(さくぜん)として没趣味なものになってしまう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...没趣味で散文的なものは宇宙にないのだ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...殆ど没趣味な人間でありながら...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...こっそり一人で堕落するのは余り没趣味で...
二葉亭四迷 「平凡」
...ヘーイと尻上りに大きな声で返事をして、跡をも閉めずにドタドタと座敷を駈出して行くのでは、余り没趣味だ...
二葉亭四迷 「平凡」
...下女が没趣味だとすると...
二葉亭四迷 「平凡」
...支麦のごとき没趣味の作をなさざるところ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...支麦(しばく)の如き没趣味の作を為さざる処...
正岡子規 「俳人蕪村」
...油画につきては絶対に反対しその没趣味なるを主張してやまざりき...
正岡子規 「墨汁一滴」
...仇名としては没趣味な知恵のないものである...
山本周五郎 「長屋天一坊」
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