...腕車(くるま)の上から見た雜沓が...
石川啄木 「天鵞絨」
...其所ノ二供載一者多ハ是庸卑雑沓猥褻衆口喋タリ...
京山人百樹 「北越雪譜」
...纒足にちっちゃな沓をつっかけてる...
豊島与志雄 「ピンカンウーリの阿媽」
...沓脱(くつぬぎ)へ降りて...
夏目漱石 「三四郎」
...平岡の玄関の沓脱(くつぬぎ)には女の穿(は)く重ね草履が脱ぎ棄ててあった...
夏目漱石 「それから」
...馬の沓(くつ)を替(か)えるところを見て来たが実に巧(たく)みなものだね」「どうも寺だけにしては...
夏目漱石 「二百十日」
...雑沓(ざっとう)の流れ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...パンツも沓下(くつした)もステテコもなかなか売れそうにもない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それから僕はいつものように雑沓の交叉点に出ている...
原民喜 「鎮魂歌」
...いつも用ありげに巷の雑沓のなかを歩いてゐた...
原民喜 「火の唇」
...藁沓は五足でなければならぬはずである...
久生十蘭 「海豹島」
...ほととぎす沓掛橋を渡る頃夫人の脚は労れたるかな といふ歌を十年振りで私が詠んだ時の事である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...煙管も、沓の金物も、目玉も誰のよりも大きい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...沓掛時次郎つうの好いわえ...
三好十郎 「妻恋行」
...奥のわたどのに沓(くつ)投げ入れてその夜も宿直(とのい)のように体裁つくろうていては...
室生犀星 「花桐」
...沓(くつ)などとを加えれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...この美しい嫂(あによめ)の絹縢(きぬかが)りの可愛らしい沓(くつ)の前に額(ひたい)を沈めた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...馬(うま)の沓(くつ)一――すでに巌流のやしきへは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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