...彼等の後(うし)ろには雑沓した仲店...
芥川龍之介 「浅草公園」
...南京路(ナンキンろ)の雑沓(ざっとう)は...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...雑沓をきわめた往来のまんなかで...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...「くそ」広巳の眼は脱沓(くつぬぎ)の方へ往った...
田中貢太郎 「春心」
...新台子の兵站部は今雑沓(ざっとう)を極めていた...
田山花袋 「一兵卒」
...その少し前にこの夏泊った沓掛(くつかけ)の温泉宿の池に居る家鴨(あひる)が大きな芋虫を丸呑みにしたことを想い出していた...
寺田寅彦 「KからQまで」
...歳暮の市街到る処雑沓甚し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その詩集『上漁謡』に花時の雑沓を厭(きら)って次の如くに言ったものがある...
永井荷風 「向嶋」
...「博覧会にて御地は定めて雑沓(ざっとう)の事と存候...
夏目漱石 「虞美人草」
...五左衛門は沓脱(くつぬぎ)から一と突きにされて死んでいるんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大野木 沓掛の、もう一遍いうぜ...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...雑沓(ざっとう)の流れ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...沓足袋も黒い...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...路を通る人が馬の沓や草鞋(わらじ)を上げて行く神はどこに行ってもありますが...
柳田國男 「日本の伝説」
...盧植の沓(くつ)の前に退がり...
吉川英治 「三国志」
...けれど、それに対して、もう起って答える者のなかった時、沓音高く、ここへ入ってきた一人物があった...
吉川英治 「三国志」
...外国のように沓下を穿(は)き...
蘭郁二郎 「足の裏」
...万華鏡のように色鮮やかに雑沓していた...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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