...この上私が沈黙を守るとすればそれは徒(いたずら)に妻を窘(くるし)める事になるよりほかはございません...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...唯沈黙を守るより外には仕方がない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...いっそ沈黙を守る...
太宰治 「春の盗賊」
...――終日不動、沈黙を守る、落ちついてゐることの幸福感...
種田山頭火 「其中日記」
...誓って何人にも沈黙を守る...
田山花袋 「蒲団」
...何ごとも沈黙を守るという誓いの証拠品を渡す………という意味に相違ないのだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...精進と沈黙を守る偉大な苦行者であった(この人のことはすでに長老ゾシマ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...時としては沈黙を守るの反つて政治家の利益たるを知らざる可からず伯は他の政治家に比して割合に変説少きに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伯は沈黙を守る能はざる人にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或は何事にも冷やかな沈黙を守るのだ...
豊島与志雄 「自由人」
...二三日後まで反抗的な沈黙を守るほど激しい口論も...
豊島与志雄 「理想の女」
...一人沈黙を守るのは偽瞞でもなければ衒(ぶ)る事でもない...
長與善郎 「青銅の基督」
...人間もこの猫くらい沈黙を守るといいがな」と主人は吾輩の頭を撫(な)でてくれる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しばらく沈黙を守るのやむを得ざるに至らしめられていたが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...公判廷では牡蠣(かき)のように沈黙を守るので...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...終りまで沈黙を守る丈けです」「告白書は私のほうに用意が出来ています...
牧逸馬 「土から手が」
...多くの者はお前に対して沈黙を守る事を余儀なくされているのだ...
柳宗悦 「民藝四十年」
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