...沈着な責任感の強い軍人だったので...
海野十三 「怪星ガン」
...凶器(きょうき)を擬(ぎ)せられつつ沈着なる宿直員の観察(かんさつ)クルミさんは...
大阪圭吉 「香水紳士」
...上与那原(かみよなはら)両海軍軍医少佐(しょうさ)以下の沈着なしょちで...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...やはり沈着な口調で「その船頭でせっかくの催しも竜頭蛇尾(りゅうとうだび)に終りました...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...沈着なようすで沖のほうへ泳いでゆく...
久生十蘭 「キャラコさん」
...……うまくいえないけど」キャラコさんが、沈着な顔つきで、いう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...沈着な面(つら)だましいをした篁(たかむら)栄二郎以下六人の漁師たち...
久生十蘭 「地底獣国」
...小松ほどの沈着な男でもやはり取り乱すこともあるのだと思い...
久生十蘭 「ハムレット」
...その上極めて老成沈着な性だから...
久生十蘭 「魔都」
...沈着な相好で眠っていた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...沈着な尊厳な精神の敵にさからって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...雑沓を分けていく個人個人に尖鋭(せんえい)な感覚と沈着な意志とがあって...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...すこし沈着な靜思を平常に持つてゐたなら...
吉川英治 「折々の記」
...その剛胆と沈着な姿に...
吉川英治 「三国志」
...日ごろ沈着な関羽さえ...
吉川英治 「三国志」
...あの温厚で沈着な犬千代どのなら...
吉川英治 「新書太閤記」
...弱気にも似ている沈着な力の堅持が必要である...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ沈着なところがありますが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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