...目を天地自然の森羅万象(しんらばんしょう)に映してその心の沈潜するのを待って...
高浜虚子 「俳句への道」
...読書と思索とに沈潜したいのだけれど...
種田山頭火 「行乞記」
...怨嗟の声地の底には根と根の沈潜したみにくい闘争があり...
土谷麓 「呪咀」
...深く沈潜することができないせいもあって...
徳田秋声 「縮図」
...再び出版界乃至読書界は社会機構の堅実な分析に沈潜し始めたわけだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...私の心が本当に深い愛のうちに沈潜していって興奮する時...
豊島与志雄 「運命のままに」
...クリストフは自分自身のうちに沈潜していった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」と詩人は暫時無言で……ひたすら回憶の深淵に沈潜すると云つたやうな様子であつた...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...私は数年間働いていた沈潜した情熱と...
槇村浩 「同志古味峯次郎」
...「左翼文学が今日沈潜期にあることを思って喧嘩すぎての棒ちぎりといった疚しさを抱かせられたが」云々と...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...自身の感情の奥深くまで沈潜させ...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...この頃の生活は沈潜して勉強出来るし又するべきときだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...前へではなくて沈潜の方向が必要であったわけでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今の自分には沈潜度が不足していると感じられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ずっと調和的沈潜的なものを...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...水仙の沈潜と謙虚な冷徹...
吉川英治 「剣の四君子」
...もっと独りの沈潜(ちんせん)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この底知れぬ深みに沈潜する意力を欠くものは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索