...禅房の一室夜いたくも更け渡りて孤燈沈々たる時...
石川啄木 「閑天地」
...深夜沈々寂然として物の音もせぬ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...初秋の夜も沈々(しんしん)と更けた十二時すぎになると...
井上円了 「おばけの正体」
...沈々として眠るのみ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...沈々として眠るのみ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...沈々と夜の更ける気配であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...夜は沈々と更けていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...沈々と更け行く凍(い)てついた雪の街上を駈け抜ける人の跫音(あしおと)...
橘外男 「生不動」
...沈々として身に迫ってくるばかりです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...ただ黒暗々たる無人の密林盆地のうちに天も地も沈々(ちんちん)と更けゆく中に...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...茫々たり、漠々たり、昏々たり、沈々たり...
種田山頭火 「其中日記」
...沈々として聲無く...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...夜気(やき)沈々たる書斎の中(うち)に薬烟(やくえん)漲(みなぎ)り渡りて深(ふ)けし夜(よ)のさらにも深け渡りしが如き心地...
永井荷風 「矢はずぐさ」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...鞦韆院落夜沈々と云ひ...
原勝郎 「鞦韆考」
...いわば闃々沈々(げきげきちんちん)と鎮り返っているのである...
久生十蘭 「魔都」
...何事も聞かなかったような冷々沈々たる趣きなのである...
久生十蘭 「魔都」
...沈々と黙し合うことややしばしの後...
吉川英治 「新書太閤記」
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