...魂は内に渦卷き溢れるものに集注し沈潛するに專らなるが爲に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...しきりに沈下したわがクロクロ島の屋根を打診(だしん)していたことになるのだ...
海野十三 「地球要塞」
...数秒間奇妙な沈黙が続いた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...この問題については沈黙を守らなければならないと覚(さと)った...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...と沈黙のうちに固く誓約して...
太宰治 「秋風記」
...身心沈欝、自責の念堪へがたし、自粛の実行によつてのみ私は救はれる、最初に、そして最後まで酒を克服せよ、頃日来の醜態はたゞ酒ゆえではないか...
種田山頭火 「一草庵日記」
...沈静、いよ/\帰ることにする、どこへ...
種田山頭火 「旅日記」
...グーセフは仰向いたままぐうんと沈む...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...暗い沈鬱(ちんうつ)な顔をして黙ってやっている...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...へんに打ち沈んでいた...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...直に眠に沈んでいった...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...お前たちと沈黙を共にしなければならない訳もない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鉛のように沈んだ心とを...
直木三十五 「南国太平記」
...けれどももう少しで朦朧(もうろう)の境(さかい)に沈むべき性質(たち)のものであった...
夏目漱石 「門」
...今は隈なくすき透つて藻の蔭に沈んでゐる蒸汽船や瀬戸物の破片などまでがはつきりと見えたし崖の小笹の間から滾(こぼ)れる水を招んで気ながに湛えた泉水の水なので...
牧野信一 「村のストア派」
...血脈は沈む一途(いっと)である...
柳宗悦 「工藝の道」
...人は彼の沈黙において自然の言葉を聞かねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...――この村も今度ダムの計畫によつて湖底に沈むさうですが――そこへいろいろ調査で行つた人が調べますと椎葉村も平家の子孫で...
吉川英治 「折々の記」
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