...又(また)これ等(ら)の瓦斯(がす)の或物(あるもの)は凝結(ぎようけつ)して種々(しゆ/″\)の鹽類(えんるい)となつて沈積(ちんせき)してゐることがある...
今村明恒 「火山の話」
...いちど怒ったら巨船(きょせん)でもうち沈めるだけの事をやります...
海野十三 「恐竜島」
...気拙(きまず)い顔で沈黙してしまった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...拙者には沈南蘋(しんなんびん)の名画があるが...
薄田泣菫 「古松研」
...この前のように陽は海の向うに沈みかけようとして...
橘外男 「逗子物語」
...「まつたく消滅した者などは一人もありませんのじや」ちよつと沈黙してから...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「古書の呪い」
...私は深い寂寥に沈んでいた...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...ただ外見上は至極沈静端粛の態(てい)であるから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その状あたかも沈湎冒色...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...武器などなしに沈默の征服が贏(か)ち得たであらうことを私は知つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あるいは沈んでも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...私達は沈黙に落ちた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...白髪染剤で常の雀を染めその毒に中(あた)っておとなしく沈みいたと判った...
南方熊楠 「十二支考」
...河のどん底まで沈んで行つたのである...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...すべての主張は沈黙せられ...
柳宗悦 「工藝の道」
...自分では一度も手出しはしなかったって」「そうでねえとでも云うのかい」「そうでないと思ってるの」おしのは沈んだ眼つきで彼を見た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...ゆっくりゆっくりと沈み込んで行く……と思うとそのあとから追っかけるように...
夢野久作 「斜坑」
...暫く沈默が續くと...
若山牧水 「熊野奈智山」
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