...乃至情緒其物も始めて身に沁みる經驗となる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...犇々(ひしひし)と身に沁みる...
石川啄木 「病院の窓」
...それは残酷それは苦悩それは悲痛いいえそれよりこの屈辱をどうしよう!すでに君は羞恥(しゅうち)を感ずることもないが見たものの眼に灼きついて時と共に鮮やかに心に沁みる屈辱...
峠三吉 「原爆詩集」
...苦しいまでに身に沁みる...
ボードレール 富永太郎訳 「芸術家の告白祈祷」
......
中原中也 「在りし日の歌」
...身に沁みるような淋しさがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「可哀想に」それは實に見る眼に沁みる痛々しさでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...曉方の風が身に沁みると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...只砂道を行く私の運動靴だけが白く眼に沁みるきりです...
林芙美子 「大島行」
...さつき見た甥の姿は眼に沁みるのだつた...
原民喜 「星のわななき」
...まぶたや額の傷にも沁みる...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...夜の冷え込みが沁みる...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...浪路は、まだ遠い二人の仲を近よせる、いい仲立を得て、「もういつか、秋も深うなって、夜寒が、沁みる――さ、酌をしますほどに、ゆるりとすごすがようござります」と、ほっそりした手に、杯を取って、雪之丞にすすめる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...火照(ほて)る程沁みる藥を忌々しく思ひながら...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...腹に沁みる沁みる...
夢野久作 「眼を開く」
...「ここは何処か」吹く風の身に沁みるまま帝は簾のうちから訊かれた...
吉川英治 「三国志」
...身に沁みる』ひとりが呟くと...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...まばらなバラックが目に沁みる...
吉川英治 「随筆 新平家」
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