...そのまま立ち去らせるのが――彼女の敏感な精神をかくも貪る亡霊のもとから――あの決定的な瞬間に彼女にしてあげられる最上のことだったと思う...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...ディルタイの方法から決定的な影響を受けた者の中では...
戸坂潤 「辞典」
...その最も有名なそして他ならぬ日本の〔国家〕観念に対して最も決定的な影響を与えたルソーに於ては...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それは避くべからざる決定的なことである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...6人類の發展に於ける決定的な瞬間とは...
フランツ・カフカ 中島敦訳 「罪・苦痛・希望・及び眞實の道についての考察」
...決定的な勝をもたらした運命の一手について...
野上彰 「本因坊秀哉」
...決定的な証拠は一つも無かったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...だが何といっても決定的な原因は...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...ことに決定的な立場から言えば...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...しかし決定的なことは...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...恋文だけがあって、誰も顔を見たことがないなんていう、あやしげな存在、あたし信用しないわ……大池というひとにしたって、ほんとうに自殺したのかどうか、死体を確認するまではわからないことでしょう」「大池はたしかに自殺したらしい……この先、まだ逃げまわるつもりなら、伊豆の奥の、こんな袋の底のようなところへ入ってくるわけはないから……われわれの見解はそうだが、大池が生きているという事実でもあるのかね」そういうのが警察の常識なら、決定的な場で、追及の裏をかく手もあるわけだと、久美子は考えたが、それは言わずにおいた...
久生十蘭 「肌色の月」
...日毎に決定的な形式を整えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この決定的な権威ある学者の著書が...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...私自身の心には常に全く決定的なものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...従つて言語学は歴史科学の根柢的な決定的なる方法である...
三木清 「消息一通」
...これは最も決定的な相違である...
三木清 「認識論」
...何よりも人間學に於てその決定的な意味を見出すであらう...
三木清 「歴史哲學」
...ここでますます決定的な条件となってくる...
宮本百合子 「異性の間の友情」
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