...以て其意を汲むに及びて之を燒棄してゐたるものなるを記せり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...眼が覚めたら畜舎だつた、……Jさんの寝床に潜り込んでゐたのだ、……急いで戻つて、水を汲む、飯を焚く、ヒヤをひつかける、……切なくて悩ましかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...そうして蒸気の力というものは、単に船と車にばかり応用するものではない、川を渡るにも、水を汲むにも、山を登るにも、田を耕すにも、銅鉄の荒金を精錬するにも、毛綿の糸縄を紡績するにも、材木をきるにも、あらゆる器具を作るにも、すべてこの力を応用し、職人は自分自身手を下さないでも、機関の運転に気をつけてさえいれば済む、そうして一人の力で、楽々と数百人に当る働きを為すことができるのだ――こういうような説明を、実験のあとで聞かされた時に、誰しもその荒唐を疑うの勇気がありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...井戸からつるべで水汲むのだが...
中原中也 「夏」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...水を汲むとき立つ場所へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...里春の寝てるうちに火を起すやら水を汲むやら...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...七つねに源泉から汲むことが大切である...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...思想をその源泉から汲むためである...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...朝の一番水を汲むのであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...とにかくそこに汲む者は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三之木は水だけは汲むが...
山本周五郎 「似而非物語」
...涸(か)れて汲むもののない空井戸に似た心が...
吉川英治 「大岡越前」
...荷担(にない)で水汲む類の業(わざ)まで...
吉川英治 「剣難女難」
...そして、大江氏の家学たる兵法上の智識なども、正成に汲む意があれば、汲むに尽きない、山の泉であったろうとも考えられる...
吉川英治 「私本太平記」
...一流一派を称しだした茶宗(ちゃそう)の流れを汲む各地の小茶人達であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...未熟かっ」「されば――あなたは役(えん)の優婆塞(うばそく)が流れを汲む山伏ではないか」「そうだ」「樹下石上(じゅげせきじょう)はおろかなこと...
吉川英治 「親鸞」
...北条流のながれを汲む三代目安房守氏勝(うじかつ)であろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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