...東京ぢや怎して水を汲むだらうと云ふ様な事を考へてゐたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...罪悪の巷(ちまた)に物慾の毒酒を汲む人...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...水道の水の香ばしきを汲むにも...
大町桂月 「小金井の櫻」
...ここでも住民はテムズ川から桶で水を汲む以外に方法の無いことはその家を訪ねて確かめた...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...夜明けの明星のひかり、一番電車のひゞき、人の足音、水汲む音、――朝の天地は尊くも美しい...
種田山頭火 「一草庵日記」
...とんでゐるてふねてゐるてふ・田の草をとるせなかの子は陽にやかれ・めつきり竹になつてしづくしてゆふ風に・ここを死場所として草はしげるまゝに・汲む水もかれがれに今日をむかへた七月廿一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...眼が覚めたら畜舎だつた、……Jさんの寝床に潜り込んでゐたのだ、……急いで戻つて、水を汲む、飯を焚く、ヒヤをひつかける、……切なくて悩ましかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...前の井戸から汲むことが出来るやうになつた...
種田山頭火 「松山日記」
...』鍋一つ、バケツ二つ、水を汲むにも、飯を炊くにも、物を洗ふにも、すべて皆これで間に合はせた...
田山花袋 「歸國」
...また長防尊攘の流れを汲むものなるを思えば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...知らずに汲むのか」こう言われたけれども井戸端では...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこに水汲む井のありければよめる橿原の神の宮居の齋庭には葦ぞおひたる御井の眞清水橿原の宮のはふりは葦分に御井は汲むらむ神のまに/\橘寺より飛鳥へ行くみちのかたへに逝囘の丘といふにのぼりてたびゝとの逝囘(ゆきき)の丘の小畠には煙草の花はさきにけるかも八日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...物に觸れるといふことも源泉から汲むためである...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...矢張(やはり)素手で水を汲む...
森鴎外 「雁」
...売る声、呼ぶ声、語る声、笑う声、それに食べる声、飲む声、雑然たる騒音の中に、着る物、容(い)れる物、汲む物、煮る物、飾る物、切る物、ありとあらゆる雑具が売られる...
柳宗悦 「全羅紀行」
...いつでも美しい清水を汲むたびに...
柳田國男 「日本の伝説」
便利!手書き漢字入力検索