...酒汲みかはし居たる一同の前に...
大町桂月 「夜の高尾山」
...「汲(く)み取り便所は如何(いか)に改善すべきか?」という書物を買って来て本気に研究したこともあった...
太宰治 「葉」
...静かに茶を汲んできたが...
田中貢太郎 「水莽草」
...・あさつゆのしそのはなこぼれては・藪のなか曼珠沙華のしづかなんぼでも落ちる柿の木のしづくして・汲みあげた水の澄む雲かげ・水は透きとほる秋空・秋空のどこかそこらで何か鳴く・おちついて柿もうれてくる九月十九日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...葛飾北斎と其流を汲んだ河鍋暁斎...
永井荷風 「来訪者」
...水を汲んでいる姉さんに...
中里介山 「大菩薩峠」
...四日間の汽車の窓より見て到るところおなじく輕快にして目をよろこばせしもの只夥しき茅花のみなりけるをなつかしく思ひいづることありて稚松の群に交りて戯れし茅花も雨にしをれてあるらむはろ/″\に茅花おもほゆ水汲みて笊にまけたる此の雨の中に泣くとては瞼(まぶた)に當つる手のごとく茅花や撓むこのあめのふるに病室みな塞りたれば入院もなり難く...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...ところへ裏の筧(かけひ)から手桶(ておけ)に水を汲(く)んで来た神(かみ)さんが...
夏目漱石 「夢十夜」
...お茶汲みを皆んな坊主にされちや困るでせう」「お内儀は?」「良い年増だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...良心に必要なだけの満足を汲(く)み取りか...
林芙美子 「新版 放浪記」
...この島へ水汲みにやって来ました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...彼は手桶の水を一杯ずつ柄杓(ひしゃく)に汲(く)んで母の墓石に灑(そそ)いだ...
松本泰 「秘められたる挿話」
...布を量る前に水を遣らんと水を汲んで桶から槽(ふね)に移すに...
南方熊楠 「十二支考」
...船中の輩急いで汲み出せども及ばず...
南方熊楠 「十二支考」
...一しょう懸命になって淵の水を汲み出します...
柳田國男 「日本の伝説」
...うしろの井戸から小桶(こおけ)に水を汲んで来て...
吉川英治 「私本太平記」
...素朴な男女のそれの方がむしろ絶対境な秘園の同化と甘美な泉を汲(く)んでいたかもしれなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...それを汲み得ないで...
吉川英治 「親鸞」
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