...少なくともおぬいにとっては汲みつくせない慈愛を恵んでくれた親だった...
有島武郎 「星座」
...それでこれをつかってかなり深い坑から水を汲(く)み出すことも出来...
石原純 「ジェームズ・ワット」
...又水を汲まうともせず...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...いま水を汲(く)みますから...
海野十三 「空襲警報」
...桂をとめは河しもに梁誇(やなぼこ)りする鮎汲みて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...生と死と同一であるといふやうな心持もそこから汲み取られる...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...彼等のアパートにおける目撃者としてアパートの掃除婦を役立たさせるためにわざわざ浅岡に水を汲みにやって廊下でこのおばさんに出逢わせておく必要のあることは勿論である...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...足がないのに水の上を歩き柄杓で船に水を汲み入れてゐる繪(この幽靈はかうして船をしづめると聞かされた)などあつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...うっかり水汲みに行くのも考えものだと...
中里介山 「大菩薩峠」
...殺されそうな気がしてならないんです」「…………」「昨夜(ゆうべ)裏の井戸で水を汲んでいると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その手桶へ水でも汲んで來て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あの人はお前の御亭主さんに貰(もら)ッたのだヨ」ト坐興に言ッた言葉の露を実(まこと)と汲(くん)だか...
二葉亭四迷 「浮雲」
...変に思ってヤカンのフタを開いて覗いて見て笑い出す)百姓 ……?(口を動かしながら青年の顔を見る)青年 川はどっちに有りますか?(立ち上る)百姓 うん?青年 汲んで来ます...
三好十郎 「おりき」
...冷たい水でも汲んでこい」「井戸には...
吉川英治 「三国志」
...丘の下へ水汲みに行った童僕の金若が...
吉川英治 「私本太平記」
...桶の酒を汲もうとする...
吉川英治 「新・水滸伝」
...湊川の水を毎日汲んでいて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...茶汲女(ちゃくみおんな)をしていた頃の男――浜田某(なにがし)という牢人に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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