...『まだ水を汲んでないぢやないか...
石川啄木 「天鵞絨」
...水船の水を汲んで顏を洗ふ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...然り基督教は多くの仏教徒の今日為すがごとく済世(さいせい)を怠りつつ自己の蓄財に汲々たるを奨励せざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...彼は自分がミチの為に湯を汲(く)んでやり...
富田常雄 「刺青」
...『あら心すごの夜』の月影を汲んで家へ帰る所で尽きてゐる...
野口米次郎 「能楽論」
...水を汲む時立つ場所へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艀にたまった垢水を汲みあげている...
火野葦平 「花と龍」
...浄化装置の市立汲棄場が間もなく出来ることになって居り...
火野葦平 「糞尿譚」
...と云つて他人の日誌から丹念に「天気」を写し取る程の汲々性で...
牧野信一 「貧しき日録」
...実に汲々たるところが最近のこのひとたちの共通性です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お蔦 あいよ(土間に降りて竈の側のカメから茶椀に水を汲んできてお妙に呑ませる)お妙さんどう...
三好十郎 「斬られの仙太」
...仏事の日などにはその筒形の中に溜ったものを汲み出して使ったのである...
柳田國男 「食料名彙」
...この水汲男(みずくみおとこ)は...
吉川英治 「江戸三国志」
...科學者もまだ汲みえぬ...
吉川英治 「折々の記」
...井戸から荷担へ水を汲み込んでいた新九郎は...
吉川英治 「剣難女難」
...私利私慾の営みに汲々(きゅうきゅう)たり――などと誤解されても詮(せん)ないことになりはしまいか...
吉川英治 「新書太閤記」
...今夜はどちらへお泊りでございますか」そこの茶汲み女に話しかけられたのを幸いに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お風呂の水汲みをしたり不器用な手つきで庭を掃いたりしていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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