...トルストイの眞意を汲むためにも亦必要である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...「さて……悦びのあまり名物の焼蛤(やきはまぐり)に酒汲(く)みかわして...
泉鏡花 「歌行燈」
...馬盥(うまだらい)を庭の隅へ出して湯を汲めば父は締糟(しめかす)を庭場へ入れ...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...そういうより早く水を汲(く)んでくれる...
伊藤左千夫 「姪子」
...關内は別の茶碗を取ってまた茶を汲んだ...
小泉八雲 田部隆次訳 「茶碗の中」
...水汲み行列...
谷譲次 「踊る地平線」
...――(伊ヱ遂に開戦)・秋空たかく号外を読みあげては走る・日向あたゝかくもう死ぬる蝿となり・朝風の柿の葉のおちるかげ・月夜のみみずみんな逃げてしまつた(釣餌)・いま汲んできた水にもう柿落葉・燃えつくしたる曼珠沙華さみしく(改作)十月五日秋晴...
種田山頭火 「其中日記」
...生と死と同一であるといふやうな心持もそこから汲み取られる...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...男役に彼は水汲(みずく)む役を引受けた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あれこれとかき集めるのに汲々としていると云ったような弱々しさである...
戸坂潤 「読書法」
...水でもちっと汲んどくべえ」与八は手桶(ておけ)をさげて井戸端へ出かけます...
中里介山 「大菩薩峠」
...より江はひしやくに水を汲んでぱさりと...
林芙美子 「蛙」
...この樹木からさえ汲(く)みとれないのを...
原民喜 「夏の花」
...バケツや桶に汲まれた水が...
火野葦平 「花と龍」
...汲田の馴染がどの妓(おんな)であるかわからなかったが...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...手桶の神水(おみず)を柄杓(ひしゃく)に汲んで任原の手に渡す...
吉川英治 「新・水滸伝」
...潮汲(しおく)みの海女(あま)に擬し...
吉川英治 「平の将門」
...北条流のながれを汲む三代目安房守氏勝(うじかつ)であろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索