...半纏は薄汚れ、腹掛の色が褪(あ)せ、三尺が捻(ね)じくれて、股引(ももひき)は縮んだ、が、盤台は美(うつくし)い...
泉鏡花 「婦系図」
...疂の汚れさゝくれた室に入れられてゐるやうな氣がするけれど...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...神聖なる恋とは何事? 汚れたる行為の無いのを弁明するとは何事?すぐ家に入ろうとしたが...
田山花袋 「蒲団」
...顔は青白くやつれて、汚れてもいて、私の方を見つめる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...精神的には僕の方が汚れてやしないぞ...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...かくして汚れなき我愛の花は萎れしなり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...汚れ目のない服をきりつと腰で締めて居る...
長塚節 「開業醫」
...汚れ方だのげ方だの...
中原中也 「曇つた秋」
...捧げてくれればよいと思ふげに汚れなき人の子の...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...あんまり血に汚れたので神田川へ抛り込みましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...汚れた硝子窓に降り込めてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...そこかしこにはごみと汚れものとのかたまりが横たわっている始末だ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...罪に汚れてはおらずとも...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...少々汚れてるが仕方なし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...表紙の汚れた「青猫」を書架からとり出して見ると...
堀辰雄 「二三の追憶」
...着たる衣は垢(あか)つき汚れたりとも見えず...
森鴎外 「舞姫」
...泥に汚れていました...
柳田國男 「日本の伝説」
...あの特等病室の汚れた藁蒲団(わらぶとん)を...
夢野久作 「一足お先に」
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