...どろりとした汚ない惡水が...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...あの汚ない部屋を立派に掃除して...
梅崎春生 「風宴」
...ラムネを並べた汚ない休み茶屋の隣には馬具や鋤(すき)などを売る古い大きな家があった...
田山花袋 「田舎教師」
...昼間見ては汚ない堀割にも...
田山録弥 「大阪で」
...私は自分達が間借りをしている薄汚ない六畳一間のことを考えて...
辻潤 「書斎」
...ぱっと汚ない煙をあげる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...朝早くさへ汲めば汚ない事があるものかと...
徳冨盧花 「水汲み」
...人の桶(おけ)へ汚ない水をぴちゃぴちゃ跳(は)ねかす奴があるか」と喝(かっ)し去った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――まだしも履物を脱ぐだけは見付けものだが――おや/\汚ない足だぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汚ない布子のジンジン端折り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汚ない手拭使つてるの...
林芙美子 「浮雲」
...(五月×日)家のかしまはあまり汚ない家なので誰もまだ借りに来ない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...さきの事を考えるつもりだ」汚ない池の水の上に...
林芙美子 「新版 放浪記」
...とっても汚ないものだと思うの...
久生十蘭 「喪服」
...其の店に人間の筋肉よりも少し汚ない牛肉が大きな俎(まないた)の上にこて/\積上げてあることや...
三島霜川 「解剖室」
...一度に十円位までの奴は吝嗇(しみた)れて汚ない...
村上浪六 「上方者の啖呵」
...薄汚ない畳椅子(たたみいす)を左右の手に提(ひっさ)げていたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...汚ない裏の空地に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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