...渠は膝を立直して小さい汚ない机に向つた...
石川啄木 「病院の窓」
...さもさも汚ないと云うように私の手を払い退けて御自分で手袋をはめて上げ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...便所の汚ないのにも閉口する...
種田山頭火 「行乞記」
...すり切れた汚ない靴(くつ)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...汚ない布子(ぬのこ)を着て...
中里介山 「大菩薩峠」
...極端な例をひけば、汚ない話だが、厠の臭気にまで、その気味がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...「六年ここに住んでいるうちに人間の汚ないところは大抵見悉(みつく)した...
夏目漱石 「坑夫」
...編笠(あみがさ)を被(かぶ)って白い手甲(てっこう)と脚袢(きゃはん)を着けた月琴弾(げっきんひき)の若い女の休んでいる汚ない茶店の婆さんに同じ問(とい)をかけたら...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...健三は頬杖(ほおづえ)を突いたまま盆槍(ぼんやり)汚ない庭を眺めていた...
夏目漱石 「道草」
...五月×日かしまはあんまり汚ない家なので...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...汚ない真似をしてみせた...
久生十蘭 「母子像」
...汚ない、汚ない、汚なすぎる...
久生十蘭 「母子像」
...汚ない事は仮初(かりそめ)にも蔭(かげ)にも日向(ひなた)にも家の中で聞(きい)たこともなければ話した事もない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その土人の風俗は汚ない有様(ありさま)で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...私は汚ない土間ぐちをちよいと覗くと...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...小汚ない書生の僕が言ひやうもなく不愉快に思ひ出された...
室生犀星 「京洛日記」
...」「この二分間がどんなに汚ないものであつても...
室生犀星 「末野女」
...汚ない裏の空地に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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