...かくれがを求めて鳴いて行く海烏の声が物悲しく聞えた...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...ただ競争場裡の不安の念に堪へずして何物にか掴み附いて慰安を求めやうと試みるのであるから...
丘浅次郎 「人類の将来」
...凹(くぼ)んだものゝ中にも『自然』を求めた...
田山録弥 「小説新論」
...その支持を歴史に求めたりするものは...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...不変量は変換される処のものの内に求めなければならぬ...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...「僕はダヴィデを、歌い方を知ってるダヴィデを、求めてるんだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...求むべきを求めて後(のち)の処刑ならば...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...最も最初に出現したときを探し求める...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...みずからに死をかけると同時に相手方にも死を求めている気持だ...
本庄陸男 「石狩川」
...女に求める女らしさに生活の受動性が強調された...
宮本百合子 「新しい船出」
...さらに今日常識が遺伝についてある程度の知識を求めているからにはメンデルの「雑種植物の研究」(同上)も...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...強ひて二者を媒介するものを求めた後に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...御幣を塚に立てる例は求めれば多いだろうが...
柳田國男 「地名の研究」
...性急に法則を求めるよりも...
矢部貞治 「政治学入門」
...去定に求められて呈出したものであった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...これに当るはみずから死を求めるのみ...
吉川英治 「三国志」
...その敬礼(きょうらい)の中心を求めてやまない勢いにもなっていた...
吉川英治 「親鸞」
...帰途新橋駅で母が切符を求めるを待つ間に...
吉川英治 「年譜」
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