...隣近(となりぢか)な汁粉屋...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「蜆(しじみ)の味噌汁をのむといいんだよ...
梅崎春生 「黄色い日日」
...甘酸(あまず)っぱい汁――たしかに地上でおなじみの蜜柑にちがいなかった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...空には灰汁(あく)をぶちまけたような雲がひろがって...
田中貢太郎 「竇氏」
...私は何だか羨ましくなり直様(すぐさま)家来に命じ同じ味噌汁を作らせた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...西瓜(すいか)の汁は色も安っぽく...
中勘助 「胆石」
...小倉汁粉をすすりながら三十分ほどを過す...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...二本差(りやんこ)と鐵砲汁は親の遺言で用(もち)ゐないことにしてある」「へツ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「その味噌汁の残りは何処にあるんだ」平次に取ってはそれは唯一の手掛りでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...酢っぱい汁が舌にあふれる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...昼は一汁一菜に盛りっきりの麦飯...
久生十蘭 「奥の海」
...桶はリヤカアから転げ落ち、落ちた桶から、ごぼんと音がして、黄色い汁が飛び、糞尿が桶の口から流れ出した...
火野葦平 「糞尿譚」
...宿屋の味噌汁のはかなさよ――大宮町から約一時間...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...出汁(だし)に使っただけだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...「石返し」の二度めにそばやの行燈に書き換えたのをうっかり忘れた与太郎が泣き声で「お汁粉ゥ」と言い...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...汁は鰹節の煎汁(だし)と醤油を煮立て大根卸しを添ゆ...
村井弦斎 「食道楽」
...それから牡蠣を外の鍋へ並べてテンピかカステラ鍋の中へ入れて熱い火で十分間焼て牡蠣から出た汁を前のかけ汁と交ぜて焼た牡蠣へかけるのだ」客「少々面倒だね...
村井弦斎 「食道楽」
...一ぱい何錢の汁と一ぜん飯は食つてゐたが...
吉川英治 「折々の記」
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