...肉体の場合よりもはるかに永い間にわたってもうろう状態をつづけていた...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...それと共に永い冬の間どこにも(か)ぐことの出来なかつた或る一種の生々した香(にほひ)が発散してゐた...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...お酌をさせろよ」永い間...
太宰治 「親友交歓」
...永いこと玄関にしゃがんで愚図愚図(ぐずぐず)している必要がない...
太宰治 「服装に就いて」
...あれも随分永いこと県外に出てゐるさうですな」「さうです...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...堪へがたく永い時間を消すために...
富永太郎 「美しき敵」
...ホンは女だから……」永い闘いに憔悴(しょうすい)しきった顔にいっそうの苦悩の色をみせながらルーダオは径々(みちみち)つぶやいていた...
中村地平 「霧の蕃社」
...「永い間の非道ななされ方の酬(むく)いとは思ひませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...実に過去何世紀の永い間...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...相当に永い言葉を用ひなければならない...
牧野信一 「眠い一日」
...これら諸国はしばしば永い間人影のない無住の地となっていた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...何万年の永い間には処々水面から顔を出したり又引っ込んだり...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...私永いほど結構! ね? 本当に家へいらっしゃいよ...
宮本百合子 「明るい海浜」
...父の基経(もとつね)は永い間...
室生犀星 「姫たちばな」
...春の日は永いなどと思うな...
吉川英治 「私本太平記」
...永いご猶予はおねがいしませぬゆえ――」「…………」「両...
吉川英治 「親鸞」
...お千絵は永い回向(えこう)をすました...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...三十三間堂の永い縁の端へ立つと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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