...それは縁日物の籠に入れられて氷屋の店に鳴くのである...
石川啄木 「氷屋の旗」
...病身の氷屋の女房が岡持を持ち...
石川啄木 「心の姿の研究」
...氷屋へ入る仕覚(しがく)も無かった...
泉鏡花 「浮舟」
...そこにけち臭い氷屋の屋臺店が張つてあつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...氷でも飲もうか」「歩きましょうよ」氷屋には人がいるから話ができない...
高見順 「いやな感じ」
...それは氷屋の娘であつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...坂のあがり口の冬は「おでん屋」になる氷屋の一家は...
田中貢太郎 「変災序記」
...どこへいつても多いのはヤキイモヤ(夏は氷屋)そして自転車屋(それも修繕専門)...
種田山頭火 「行乞記」
...おさるの片付いた氷屋も便宜がいいので通りがかりに見に行くそうである...
寺田寅彦 「子猫」
...氷屋で仕上げた人は随分あるぞえ...
徳田秋声 「足迹」
...氷屋をするくらいならば……とも思った...
徳田秋声 「足迹」
...折々氷屋の旗なぞの閃(ひらめ)く外(ほか)には横町の眺望に色彩というものは一ツもなく...
永井荷風 「日和下駄」
...時には氷屋も荷を卸(おろ)してゐる...
永井荷風 「水 附渡船」
...そうかと思うと新らしい氷屋で書生が洋盃(コップ)を手にして...
夏目漱石 「それから」
...おたけさんの開いていた氷屋の店は...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...東京へかえったら、氷屋もいいな、せめて暑い日盛りを、ウロウロと商売をさがして歩かないように、この暮は楽に暮したいものだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...大阪の氷屋に、「すいと」と書いてあった...
古川緑波 「氷屋ぞめき」
...氷屋が砂漠(さばく)の緑地のようにわずかに涼しく眺められる...
水上滝太郎 「山の手の子」
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