...私は又徳本峠を一緒に越えて彼女を清水屋に案内した...
高村光太郎 「智恵子抄」
...茶の間の水屋の前を通ると...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...水屋か蠅帳(はいちょう)へ一応入れて置かなければならない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...菓汁(かじゅう)の飲料を売る水屋の小僧もあき罐(かん)をたたいて踊りながら客を呼ぶ...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...水屋というのは、前に出て来た鼓楼とは反対の側にあるのですが、鬼女――鬼女といっても、この際、急速に角が生え出したわけではなく、最初からの呪いの女をかく呼び換えてみただけのものです――はその水屋に向って突進したのですが、何につまずいたか、何に蹴られたか、そこにドウとばかりに仰向けにひっくり返ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...多くの焼芋屋が俄然(がぜん)として氷水屋に変化するとき...
夏目漱石 「それから」
...江戸で五番とは下らぬ大町人室町の清水屋総兵衛の倅総太郎が見初(みそ)めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...清水屋敷の表からそつと入つて行つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お前は清水屋のお君を殺した疑ひで縛られてゐることは知つてるだらうな」平次は萬次の顏を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...義理にも同じ屋根の下には住めない――とも言つてゐました」「清水屋の養子の市太郎のことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二伊賀町の清水屋には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...松山さんの近来の傑作と柳瀬さんのホラあの水屋のスケッチ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...廊下を隔てたところに水屋(みずや)がある...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...右手には机に近く茶器を並べた水屋(みずや)と水棚があって...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...そしていつかうつつないお姿だったが、とつぜん、夢魂(むこん)を醒(さ)まされたご容子で、「たれだっ」と、水屋明りの方を、恐いお眼でにらまえた...
吉川英治 「私本太平記」
...狭い中庭のすぐ向うが台所の水屋(みずや)なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...水屋(みずや)に退(さ)げた後にである...
吉川英治 「新書太閤記」
...客を迎える寸前に挿(い)けるべく水屋甕(みずやがめ)のそばの小桶に根を浸(ひた)してある...
吉川英治 「新書太閤記」
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