...ただ櫓(ろ)が水を切るごとに...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...櫓の聲、舟の水を切る音、天地の寂寞を破りて、美人の顏のみぞ光る...
大町桂月 「月の隅田川」
...舟の水を切る音、高く江天にひゞく...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...狗が身ぶるひして水を切るやうに...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...推進器(すいしんき)からは水を切る白い波を立てて川をくだって行くのが手にとるように見えた...
田山花袋 「田舎教師」
...水を切るために並べられるぐらいなものであろう...
豊島与志雄 「自由人」
...静かな庭の寂寞(せきばく)を破る鯉(こい)の水を切る音に佇ずんだ...
夏目漱石 「思い出す事など」
...青い背びれが水を切る...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...舵に添うて流れゆく死体の水を切る低い静かな音...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
......
三好達治 「測量船」
...水を切る散弾の音が築山のかげで本を読んでゐる私に聞えてきた...
三好達治 「測量船」
...こうして水を切るひつようが一層大きいのかと思っている...
柳田国男 「母の手毬歌」
...舳先で水を切るように...
山本周五郎 「山彦乙女」
...あとはなみなみとした水を切る櫓(ろ)の音許(ばか)りだ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...船頭の櫓(ろ)は気持ちよく水を切る...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??