...そうして一方では、気軽な口調で、食事の度毎に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った...
芥川龍之介 「鼻」
...さつきから気軽な雑談を交換してゐた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...しかしすぐ後から気軽な安子の返事が聞こえたので...
伊藤野枝 「わがまま」
...まだ元の所にいて呉(く)れればいいが」綿貫氏というのは、そういう気軽な、併し犯罪研究には異常に熱心な、少し風変りな検事なのだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...今までよりは気軽な機嫌のよい笑い声を立てながら...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...気軽な調子でこんな事を言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気軽な独り身の辻音楽師であった...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...あの人は気軽な人と言い...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...今も昔の馴染みの駒形の百面相の鶴助の二階を借りている気軽な身の上だからまだいいようなものの...
正岡容 「寄席」
...ステッキを持たぬ若い芸術家たち――いろどったスケッチで家賃を払う気軽な連中は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...彼は帽子をかぶらずに――この気軽な都では服装が自由なので...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...笑顔のいい気軽なところも...
三好達治 「オルゴール」
...ヘレネとファウストとなんと云う気軽な事だろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...気軽な紀行風に取り扱ったということは批難があろうが...
柳田国男 「雪国の春」
...もともとそんなにうろたえ騒ぐほどのことではないのだ」貞良は気軽な口ぶりでその理由というのを語った...
山本周五郎 「菊千代抄」
...至って気軽な若殿です...
吉川英治 「江戸三国志」
...気軽なようで底が知れぬし...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの気軽な御房のことゆえ...
吉川英治 「親鸞」
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