...大臣もとうとう根気負けがして...
有島武郎 「星座」
...十 椿岳の畸行作さんの家内太夫入門・東京で初めてのピヤノ弾奏者・椿岳名誉の琵琶・山門生活とお堂守・浅草の畸人の一群・椿岳の着物・椿岳の住居・天狗部屋・女道楽・明治初年の廃頽的空気負け嫌いの椿岳は若い時から誰でも呑(の)んで掛って人を人臭いとも思わなかった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...とう/\私は根気負けして立ち去つた...
種田山頭火 「行乞記」
...根気負けがしたのである...
寺田寅彦 「池」
...しまいに俺は根気負けがして...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...とうとう自分の方が根気負けがして...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...見届けるといっても、根気負けをして、名乗りかけて切抜け策を講じようという気になったのではなく、彼等の寝息の程度を窺(うかが)って、その間にここを摺り抜けてしまおうとの斥候(ものみ)の目的で兵馬は出かけたものらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...窯の方で根気負けをして...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...見る方で根気負けがするくらい沢山の論文が出ても...
中谷宇吉郎 「原子爆弾雑話」
...たいていのものは君に逢っちゃ根気負けをするね」「根気はとにかく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...要するに私は気負けがしたのである...
松本泰 「日蔭の街」
...とうとう彼のほうで気負けがして...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...気負けがおこると一大事ですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...根気負けがしたように...
吉川英治 「江戸三国志」
...「…………」おそらく牢舎(ろうや)の一日二晩のあいだに、お袖は、一時混乱した頭をとり戻して、いかなる官力の圧迫にも、いかめしそうな裃の人間たちにも、気負けしまいと、心を夜叉(やしゃ)のように持って、これへ曳かれて出たものに違いあるまい...
吉川英治 「大岡越前」
...めったなことはいえないような気負けを覚えていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...気負けというか、兄の前に坐ると弱いだけだった...
吉川英治 「源頼朝」
...根気負けがしてきた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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