...展覧会ナゾは気紛れに思立っても皆ブショウだからその計画も捗取(はかど)らないでとうとう実現されなかった...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...黄なる水湛(たん)として窪(くぼ)みに溜(たま)りをりて臭気紛々として人に逼(せま)る...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...彼はこの寒さに何の気紛(きまぐ)れからして...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...しかし彼女のその夜の気紛(きまぐ)れな態度が...
徳田秋声 「仮装人物」
...他愛ない夢か気紛れの冒険かに過ぎないと思われたのに...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...太鼓の音は如何にも気紛れなものに思えた...
豊島与志雄 「春盲」
...益満の気紛れ、奔放は、十分に知っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...海坊主が弁天様を生んだような造化の気紛れを平次はまざまざと見せられるような気がしたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ラルギュスの艦長が気紛れな考えをおこさなかったら...
久生十蘭 「海難記」
...次第にこの美女の気紛れに我慢がならなくなつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...気紛れなハーモニカや一組のトランプなど入つてゐるズツクのバケツを携へたお雪を従へて...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...詩にて申候へば古今集時代は宋時代にもたぐへ申すべく俗気紛々と致し居候処は迚も唐詩とくらぶべくも無之候得共さりとて其を宋の特色として見れば全体の上より変化あるも面白く宋はそれにてよろしく候ひなん...
正岡子規 「再び歌よみに与ふる書」
...気紛れな柏の事だから...
松本泰 「日蔭の街」
...流行の気紛れによる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...噂という更に気紛(きまぐ)れなもの...
三木清 「人生論ノート」
...場当りの印象や気紛(きまぐ)れな直観をもってではなく...
三木清 「人生論ノート」
...(b)往々にしていとも気紛れなる「時」の手がこわれはてたる定命を縫い繕いたり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...むしろ購買者の気紛れ...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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