...黄なる水湛(たん)として窪(くぼ)みに溜(たま)りをりて臭気紛々として人に逼(せま)る...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...私は酔うてゐなかつたらその臭気紛々でとても寝つかれなかつたらう...
種田山頭火 「行乞記」
...そして気紛れに箸の先で毛虫をとったりしている自分の愚かさに気が付いた...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...しかし彼女のその夜の気紛(きまぐ)れな態度が...
徳田秋声 「仮装人物」
...矛盾と気紛(きまぐ)れを多分に持っているのだった...
徳田秋声 「縮図」
...それは断じて気分の気紛れではなく...
中井正一 「絵画の不安」
...心中のもつ気紛れ...
中井正一 「リズムの構造」
...道庵の気紛(きまぐ)れは...
中里介山 「大菩薩峠」
...その気紛れと純情の故(ゆえ)に――常識では同情の出来そうもない――...
野村胡堂 「楽聖物語」
...つまった溝の中で臭気紛々として腐っていた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...気紛れや我儘で放擲するのではなくて...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...しょせんは気紛れの浮気おんな...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...詩にて申候えば『古今集』時代は宋(そう)時代にもたぐえ申すべく俗気紛々(ふんぷん)と致し居(おり)候ところはとても唐詩(とうし)とくらぶべくも無之候えども...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...人間の嗜好が気紛れなことや...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...自分にはただ気紛れですることのように良人(おっと)は言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...むしろ購買者の気紛れ...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...彼らの富及び彼らの嗜好や気紛れに依存しなければならぬからである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...急に何か気紛れを起したりすると...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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