...而も彼女の気紛れから...
辰野隆 「感傷主義」
...」羊三は一つ急ぎのものがあつたので、それを書きあげてから、ゆつくり作業を見てまはらうと思つてゐたのであつたけれど、傍へ来てみると、彼の気紛れで、格別さう見なくてはならないほどの興味も感じなくなつた...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...気紛れに、つまらないことばかり始めて、仕様がありませんわ...
豊島与志雄 「霊感」
...それは断じて気分の気紛れではなく...
中井正一 「絵画の不安」
...まさにそれでしたね」「なるほど――どうも気紛れなものでしてな...
中里介山 「大菩薩峠」
...その間に三味線の音が気紛(きまぐ)れものらしく時々二人の耳を掠(かす)め去った...
夏目漱石 「行人」
...海坊主が弁天様を生んだような造化の気紛れを平次はまざまざと見せられるような気がしたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...決して気紛れでは無かったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何時でも気紛れな殺人を考えている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ラルギュスの艦長が気紛れな考えをおこさなかったら...
久生十蘭 「海難記」
...気紛れな思いつきや...
久生十蘭 「南極記」
...その二人は気紛れで飽ツぽい性質だとか...
牧野信一 「青白き公園」
...怠惰や勤勉や気紛れによって各種各様の変化を受けるところの...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...地震鯰ははなはだ気紛れで...
武者金吉 「地震なまず」
...どんな場合にも5370極(ごく)美しい幸福を気紛(きまぐれ)でまずくします...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...土地人が気紛れに新語を考案した結果のごとく...
柳田國男 「地名の研究」
...唯だ気紛れにする事ぞ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...しかも気紛(きまぐ)れな線の...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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