...家を出でむは気懸りなりしに...
泉鏡花 「活人形」
...その方が気懸りだった...
海野十三 「千早館の迷路」
...今以て少々気懸りである...
坪内逍遙 「斎藤緑雨と内田不知菴」
...彼が気懸りそうな真面目(まじめ)くさった顔をしているので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...何かしらしきりに気懸りなものがあった...
豊島与志雄 「悪夢」
...私にはかえって気懸りになりました...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...彼はも一つ気懸りなものを感じた...
豊島与志雄 「反抗」
...私は母と話したことが全部その病室まで聞えたために笑つたのかと気懸りになつた...
中原中也 「その頃の生活」
...あんたがこの前行つた時でも毛布団だつたとかつて言つてたあね」母は随分気懸りらしかつた...
中原中也 「分らないもの」
...金之助にはそれがなにより気懸りだったが...
山本周五郎 「落ち梅記」
...私にもそれがなにより気懸りです...
山本周五郎 「失蝶記」
...悲嘆のなかにもなによりみよの気懸りなところだったのである...
山本周五郎 「日本婦道記」
...あれがいつまでもわしのことを気懸りに思っていやせぬかということじゃった...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...父上にはそれだけがお気懸りらしい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「気懸りなのは山県先生のお身上じゃ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...「お次、そなたは、こんな果報が、嬉しゅうないのか」と、樽屋(たるや)三右衛門は、父として嫁入り近い彼女の沈んでいることが、気懸りでもあり、不足でもあった...
吉川英治 「下頭橋由来」
...実はすこし気懸りになり出していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...薄々は一抹の気懸りを抱いていたものとみえて...
吉川英治 「夕顔の門」
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