...気恥かしいのである...
太宰治 「惜別」
...卯女子は始めの中こそ気恥しくもあり...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...あまりに子供じみた馬鹿らしいことをいい出すのが気恥かしいようで...
近松秋江 「霜凍る宵」
...もはやまっ昼間町中を大きな声を立てて歩くのが気恥ずかしくてできなくなるのか...
寺田寅彦 「物売りの声」
...気恥ずかしい感じだった...
徳田秋声 「縮図」
...何故に見知らぬこの男はこんな気恥しいシインを見逃してはくれないのかと不快に思った...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...あまりに気恥ずかしくなります...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その気恥しいものを...
豊島与志雄 「無法者」
...そもそも我から意識して戯作者(げさくしゃ)となりすました現在の身の上がいかにも不安にまた何とも知れず気恥しいような気がしてならなくなった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...種彦は床(とこ)の間(ま)に先祖の鎧(よろい)を飾った遠山が書院に対座して話をしている間(うち)から何時(いつ)となく苦しいような切ないような気恥しいような何ともいえない心持になったのである...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...俺(おい)らには気恥しくってやっていられねえ」「困ったねえ」「俺らはもう印度人は廃業だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして頭の毛穴から湯気の立つほど業(ごう)を煮やした先刻(さっき)の努力を気恥かしくも感じた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...気恥しさのあまり真つ赤になつた彼を待つてゐた...
牧野信一 「小川の流れ」
...二三個所見物した後でないとおれは気恥かしいんだよ...
牧野信一 「出発」
...そんな颯爽たるおもむきの文字がひとごとながら気恥しいので...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...言ひわけの仕ようもなく気恥しかつた...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...彼女に大変気恥しい思ひをした...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...気恥ずかしくもあると思っていた源氏が紫夫人をどれほど愛しているかはこれだけでも想像することができるのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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