...何れかと云えば気弱い彼の胸のうちは然し私などには想像もつかなかった...
上田広 「指導物語」
...作者が観客(けんぶつ)に座を譲るやうな気弱い事では作者冥加(みやうが)に尽きるかも知れないからと...
薄田泣菫 「茶話」
...どこか卑屈な気弱い影のある...
太宰治 「右大臣実朝」
...気弱い笑顔は魅力的であります...
太宰治 「女の決闘」
...と聞いていて浅間しくなるほど気弱い事をおっしゃって...
太宰治 「新ハムレット」
...どこか卑屈な気弱い影のある...
太宰治 「鉄面皮」
...気弱い内省の窮極からでなければ...
太宰治 「服装に就いて」
...気弱い王子は戦慄(せんりつ)しました...
太宰治 「ろまん燈籠」
...しかし彼はそういう気弱い様子を見せたくなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の気弱い悩みを彼にになわしてしまうのは悪いことだと思ったのだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...友よ 肩をならべて街へゆかう質屋をだして外套は僕らの肩によいおもさ友よ 腕をくめ街は霧だ燈火の美しくなる十二月何だらう 僕らを呼んでゐるものは?友よ 新しい気流が渡つてるにすぎぬのだよ 街のうへを何だらう 僕らの顔に匂つてくるものは?気弱い友よナフタリンの玉がころがつてるにすぎぬのだよ かくしの底に霧は僕らの肩におりるやうす友よ 友よ 話してゆかう声だかに燈火のあひだ霧のしたを...
仲村渠 「郷愁」
...僕自身もはなはだ気弱いことを感知し...
新渡戸稲造 「自警録」
...気弱い感傷でなければ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...――僕の尺度――*189僕はインスピレイションという言葉の気弱い曖昧な味を...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...気弱いものは呼吸をはずませながら立ちどまった...
本庄陸男 「石狩川」
...こんな気弱いことでどうするのだろう! この人は三斎の娘なのだ! 三斎の分身なのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お気弱いことを仰せられますな」と切に励ました...
吉川英治 「三国志」
...気弱い心をいだかせたのは...
吉川英治 「新書太閤記」
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