...同時にまた気安い軽蔑(けいべつ)を感じた...
芥川龍之介 「春」
...結句船の中の人たちから度外視されるのを気安い事とまでは思わないでも...
有島武郎 「或る女」
...東京では女ひとりの所帯はたいへん気安いとかいいますから……」予は突然打ち消して...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...なお気安く心地爽かに眠り得た...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...一塵(いちじん)を見つけし空や秋の晴末枯(うらがれ)の原をちこちの水たまり気安しや末枯草に且(かつ)憩(いこ)ひ十月二十二日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...物足らないと同時に気安にも感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...子供は日増しに母親と気安くなって来た...
徳田秋声 「爛」
...却つて気安くていゝつていふの...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...彼に打ちあけた気安い風格を与えていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...相当の気安さで旅行もできるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕はただ彼女の身の周囲(まわり)から出る落ちついた、気安い、おとなしやかな空気を愛したのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...タイル張りの広い浴槽にはいつてゐる賑(にぎ)やかさに気安いものを感じた...
林芙美子 「浮雲」
...こだわりのない気安さで母の顔を見た...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私達親子三人の放浪者は気安さを感じている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...粋な気安い態度も...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...私にすぐ判って気安い思いであった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...気安う物を棄てさっしゃりまするが...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...わが家におくより気安う存じていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
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