...わたしはそこに気安さを感じ...
芥川龍之介 「夢」
...ここの海でとれとれの新鮮なものも気安く得られますので...
上村松園 「謡曲仕舞など」
...物足らないと同時に気安にも感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...見得を張らないで済む気安さ...
種田山頭火 「旅日記」
...「え、御老人、どうしました? 苦しいですか」さう声をかけながら、練吉は近眼鏡の下から切れ目をぱちぱちさせ、気安げに、眠つてゐる道平の顔の上にのぞいた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それは作者の名誉にも不名誉にもならないという気安さがある...
寺田寅彦 「二科会展覧会雑感」
...庸三は自分への気安めのように聴(き)き流していたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...もつと気安い世間並の生活に取りつかうとしたことは明らかであつた...
徳田秋聲 「歯痛」
...」北村は気安く言った...
豊島与志雄 「自由人」
...何の気兼ねもない気安いものに思われた...
豊島与志雄 「ものの影」
...しげしげ伺うようになってからは先生も大分気安く...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...女の無智やあさましさのあらわれているような風がなくなったことは或る気安さにちがいないのだけれど...
宮本百合子 「新しい美をつくる心」
...落ち着いた気安さのある人らしいと大姫君は薫を見ていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薫は主人がたの人として気安く扱いながらも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮のおいでにならぬ時であったから常陸の妻は気安く思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...気安う物を棄てさっしゃりまするが...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...法師の気安さ」「行くか...
吉川英治 「私本太平記」
...お前の気安(きやす)めになるような...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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