...お鈴はこの田舎訛りにいつか彼女の心もちも或気安さを持ち出したのを感じた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...何かしらほっとしたような気安い気持になって...
池谷信三郎 「橋」
...此宿は気安くて深切で...
種田山頭火 「行乞記」
...食慾減じて心気安らかなり...
種田山頭火 「行乞記」
...物足らないと同時に気安にも感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...それを予(あらかじ)め知っておらぬと細君も驚く事があるかも知れぬが根が気安過ぎるからの事である故驚く事はない...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...一人で空想に耽ってる方が気安かった...
豊島与志雄 「公孫樹」
...」北村は気安く言った...
豊島与志雄 「自由人」
...「ええ、旅は道づれ次第のものですね」それを婦人が、気安く、また意義ある取り方をしてくれたので、米友も助かり、「姉(ねえ)さんも、一人じゃあるめえね、連れがお有んなさるんでしょう」と、米友も如才なく合わせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...サッポロ・チャシナイ・クッチャンなどと耳馴れぬアイヌ地名を覚えるのと同じ気安さで...
服部之総 「望郷」
...肉体で了解しあつてゐる気安さで...
林芙美子 「浮雲」
...お話にならない大馬鹿者は私だ! 人のいいって云う事が何の気安めになるだろうか――...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私達親子三人の放浪者は気安さを感じている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...気安い態度が消えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...気安く優しい女房に要点を打ち明けた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...それに自分が一番高いところにあるといった気安さもあって...
松濤明 「春の遠山入り」
...ここにおいでになるのはすべての点で気安く...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宿なし犬に縁の下を貸すくらいな気安さで泊めてはくれるが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索