...その声は雨音の鳴り渡る中に殆(ほとんど)気味の悪い反響を起した...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...脂肪に蔽われた豚の体は気味の悪い程まっ白である...
芥川龍之介 「長江游記」
...何か気味の悪い片輪者ではあるまいかとの事...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...気味の悪い疼痛が襲つて来た...
徳田秋聲 「歯痛」
...気味の悪い心持もするので...
永井荷風 「にぎり飯」
...そんな気味の悪いことをおっしゃっておどかしちゃいけません...
中里介山 「大菩薩峠」
...小さな蒲団にくるまつて寝てゐるであらう耕二がとてつもなく気味の悪いものに思へた...
中原中也 「耕二のこと」
...その時自分は気味の悪いうちにも...
夏目漱石 「坑夫」
...どこか気味の悪いという心持も起った...
夏目漱石 「明暗」
...八五郎親分――と」「気味の悪い声を出すなよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それが如何にも気味の悪い姿だつたため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...何という気味の悪い事だろう...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...気味の悪い手紙も寄す……凡て...
牧野信一 「鏡地獄」
...にやりと薄気味の悪い嗤ひを浮べて...
牧野信一 「船の中の鼠」
...気味の悪い語(ことば)がついてゐたのでせう...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...どうしてこんな短っかいそれで居て何だか薄気味の悪い夢を見たんだかどうしても考えがつかなかった...
宮本百合子 「悲しめる心」
...あんな気味の悪い面(つら)ア初めてお眼にかかったんで……ヘエ……まったくなんで……」「フーム...
夢野久作 「難船小僧」
...何とも云えない気味の悪い底力が這入って来て...
夢野久作 「二重心臓」
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