...やっと茲迄考えついた秋田は、ふと気付くと、もうどうやら隣室の騒ぎも済んだらしく、いつの間にかジャズの音は止んで、只、低い囁く様な話声が聞えていた...
大阪圭吉 「花束の虫」
...恰も形而上学の反対物であることを人々は気付くだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...中枢的に把握出来ない処の一つの固有な規定を有っていることを人々は気付くに違いない...
戸坂潤 「科学方法論」
...それを気付く時にはもうどうにも出来ないほどその根が深くなっている...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...それを自ら気付くと...
豊島与志雄 「子を奪う」
...失えりと気付くことは...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...同地の芝原平三郎氏の存在に気付くであろう...
豊島与志雄 「中支生活者」
...ふっと気付くのだった...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...実は秋子であることに気付くと...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...これは帽子を境に髪が焼きとられているのだということを気付くようになった...
原民喜 「夏の花」
...これは帽子を境に髪が焼きとられてゐるのだといふことを気付くやうになつた...
原民喜 「夏の花」
...貴方は彼女達の幸せが自分自身のそれよりもずっと大切である事に気付く...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その印象を探し求めるべきではないことに気付く...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...義理などいふものがまだ力をもつてゐるのに気付くと何か新しい発見でもしたやうな気がした...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...国民の手の器用さは誰も気付くところであります...
柳宗悦 「民藝四十年」
...一方に炭坑が景気付くに連れて殺人殺傷事件がグングン殖えて来たりしたので...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...「この鏡の事は全く予想していなかった」……と気付くと同時に私は...
夢野久作 「冗談に殺す」
...……扨(さて)は……扨(さて)は……と気付く間もなく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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