...見失つて仕舞ひさうなのに気付くと直ぐ...
伊藤野枝 「惑ひ」
...その柄の端近くに抜かれた小指程の太さの穴に気付くと...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...直ちに人々の気付くのは判断と判断作用(Urteil u. Urteilen)との区別である...
戸坂潤 「性格としての空間」
...そうすると判断自身の内に一つの解き難い問題が現われて来るのに人々は気付くであろう...
戸坂潤 「性格としての空間」
...それを自ら気付くと...
豊島与志雄 「子を奪う」
...この情態が面白からぬことを気付く頃に現れる次の現象は...
中原中也 「生と歌」
...斯かる場合に稀薄にされた直観に気付くことなく...
中原中也 「近頃芸術の不振を論ず」
...これは帽子を境に髪が焼きとられているのだということを気付くようになった...
原民喜 「夏の花」
...……間……ヒョイと自分が何をしようとしていたかに気付く仙太...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...声をかけても気付くふうもなく...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...自分の眼のとどかないところでひそひそ話をしている二人を想像しては妙に神経をいら立たせて監視するような眼つきで二人をみている自分に気付くことがあった...
矢田津世子 「父」
...けちな野郎で御座います」湯をくむお静「昼間の男だ」と気付く...
山中貞雄 「森の石松」
...不思議なもので誰が気付くともなく舞台が見る見る緊張して来る...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...何一つコレはと気付くようなところが無かった...
夢野久作 「巡査辞職」
...K大の耳鼻科に電話をかけて彼女の身元を幾分なりとも洗って見た上で雇い入れるのが常識的である事に気付くであろう...
夢野久作 「少女地獄」
...私が警視庁の人間である事を気付くと同時に...
夢野久作 「暗黒公使」
...この調子なら吾輩が仕出かした事とは誰も気付くまい……と思ったから何喰わぬ顔で野次馬を押分けた...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...漸次にいつかは双方で気付くことである...
横光利一 「旅愁」
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