...或機関手を或機関車へ乗らせるのは気まぐれな神々の意志によるのである...
芥川龍之介 「機関車を見ながら」
...室内での気まぐれな射撃訓練...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...一度その気まぐれな情緒を呑み込んでしまうと...
石川欣一 「可愛い山」
...いちばん気まぐれの少ない人物であろう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...時々は気まぐれにほんとうのものを見せてくれるので困る...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...決して物ずきな少数学者の気まぐれな研究に任すべき性質のものでなく...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...もし本当にいつかわれわれの意欲や気まぐれ全部の方式を発見してしまったら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...愉快だな!……ジーグフリート・マイエル(注―― Siegfried Meyer はドイツの諷刺家らが Seine Majestt 陛下――皇帝――のことを仲間うちで言う時に用いた綽名(あだな))と競争しようとの気まぐれを起こして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」セエラは空想や気まぐれな考えを一杯持っていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...今はある限度までは教師の気まぐれを我慢強く受け入れるつもりだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...この世の中からちやほやされて来た婦人のように気まぐれで...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...絶えず想像をたくましゅうしている彼の気まぐれが...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「私の様な気まぐれ者はその時その時の出来心で働くのです...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...(御歌会派(おうたかいは)の気まぐれに作る長歌などは端唄(はうた)にも劣り申候)しかし或(ある)人は難じて長歌が万葉の模型を離るる能(あた)はざるを笑ひ申候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...用語も浅薄で、気まぐれで、しつかりとした思想の支柱がなく、また無理な語法を無理にも押通して駆使しようと試みた跡が、今日の私には甚だ眼ざはりで醜く見える...
三好達治 「測量船拾遺」
...彼女たちの選択はいつも公正を欠き気まぐれです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...梢(こずえ)の枝は繁りに繁ッて日の目を蔽(かく)すばかり,時々気まぐれな鳩が膨(ふく)れ声で啼(な)いているが...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...根強い気まぐれに違いなかった...
吉川英治 「治郎吉格子」
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