...焦立たしげに土を蹴つて鼻孔から吐く煙のやうな水蒸気の長い流に...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...気の長い響きを百日も聞き慣れた人であらう...
石川啄木 「葬列」
...気の長い田舎のことで...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...気の長い土人達は...
薄田泣菫 「茶話」
...……と気の長い話でありますが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...幸子は自分より又一層気の長い...
谷崎潤一郎 「細雪」
...アメリカ沙翁(さおう)の出現するのを待つことだった――魚釣よりも気の長い道楽だが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...気の長い人だから...
近松秋江 「黒髪」
...「そんな気の長いことを言っていた日には...
徳田秋声 「あらくれ」
...」笹村もお銀の気の長いのを...
徳田秋声 「黴」
...どうしても馬鹿で気の長い人種の発明したものとほか取れない...
夏目漱石 「草枕」
...阿爺があの通り気の長い人だもんだから」「こっちでも判然とは断わらなかったんでしょう」「そりゃ今までの義理があるから...
夏目漱石 「虞美人草」
...吾輩はじっと穴の出口で待っておらねばならん随分気の長い話だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...およそ気の長い家探しを始めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どっちがせっかちだ」「お房は気の短いのが自慢で――私は気が短いから――なんて口癖に言ってましたよ」「気の長いお萩の方が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ゆっくりお目にかかりたいもの――」「何ですッて! 気の長い!」と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こんな気の長い人が西洋にもあったものか...
南方熊楠 「十二支考」
...気の長いのや短いのなぞに依って種々雑多に千変万化しますが...
夢野久作 「鼻の表現」
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